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2025-10-13 転売ビジネスの確定申告ガイド|副業でも必要?やり方と経費の基本

作成日:2025年10月13日

転売ビジネスのイメージ

フリマアプリやECサイトを使った転売(せどり)で利益が出たとき、「これって確定申告しないといけないのかな?」と不安に感じていませんか?

結論からお伝えすると、転売で得た所得が一定の金額を超えた場合、確定申告は必須です。ただし、その「一定の金額」が、あなたが会社員なのか、それとも転売を本業にしているのかで変わってきます。

この記事では、転売ビジネスにおける確定申告の基本から、経費の計算方法、具体的な手続きの流れまでを分かりやすく解説します。複雑に思える税金の話も、ポイントを押さえれば大丈夫です。

転売の利益、いくらから確定申告が必要?

確定申告の書類を前に計算する人物

「たいした利益じゃないから大丈夫だろう」と思っていても、実は申告義務が発生しているかもしれません。まず押さえておきたいのが、「売上」と「所得」の違いです。この2つを混同すると、申告が必要かどうかの判断を間違える原因になります。

  • 売上:商品が売れた金額の合計。単純な入金額です。
  • 所得:売上から仕入れ値や送料、手数料といった経費を差し引いた金額。いわゆる「儲け」や「利益」の部分です。

確定申告が必要かどうかは、この「所得」の金額を見て判断します。

あなたはどっち?本業か副業かで基準が変わる

確定申告が必要になる所得の基準額は、転売を本業として行っているか、副業として行っているかで大きく変わります。

確定申告が必要になる所得基準(本業・副業別)

転売が本業の場合と副業の場合で、確定申告が必要になる所得基準は異なります。下の表で、ご自身がどちらに当てはまるか確認してみてください。

ケース 確定申告が必要な所得金額 対象者 注意点
副業の場合 年間所得20万円 会社員、パート・アルバイトなど、他に主な給与収入がある人 転売だけでなく、他の副業(ライター、アフィリエイトなど)の所得もすべて合算した金額で判断します。
本業の場合 年間所得48万円 個人事業主、専業主婦(主夫)など、他に給与収入がない人 48万円は、誰でも受けられる「基礎控除」の金額です。これを超える所得があれば申告が必要です。

この表でわかるように、ご自身の状況によって基準額がまったく違います。

副業でやっている会社員の方
普段は会社員やパートとして給与をもらっていて、空いた時間に転売をしている方は、転売で得た年間の所得が20万円を超えたら確定申告が必要です。

大事なのは、この20万円というラインは転売だけで見るのではないという点。もし他にも副業をしているなら、それらの所得も全部足した金額で判断します。

転売がメインの収入源という方
転売を本業にしている個人事業主や、他に給与収入がない専業主婦(主夫)の方は、年間の合計所得が48万円を超えると確定申告の対象になります。この48万円というのは、税金の計算で誰もが差し引ける「基礎控除」の額が根拠になっています。

確定申告とは、毎年1月1日から12月31日までの1年間の所得と、それにかかる税金を自分で計算して国に報告する手続きのこと。転売が本業なら所得48万円、副業なら20万円が申告の大きな目安ですが、実際は個々の状況で細かく変わってきます。

具体的なケースで見てみよう

言葉だけだとピンとこないかもしれないので、具体的な例で見てみましょう。

ケース1:会社員Aさんの場合

  • 年間の転売売上:80万円
  • 仕入れや経費:55万円
  • 転売による所得:25万円(80万円 - 55万円)

Aさんの転売所得は25万円。副業の基準である20万円を超えているため、確定申告が必要です。

ケース2:専業主婦Bさんの場合

  • 年間の転売売上:100万円
  • 仕入れや経費:60万円
  • 転売による所得:40万円(100万円 - 60万円)

Bさんの所得は40万円。本業の基準である48万円は下回っています。この場合、所得税の確定申告は不要です。ただし、所得税とは別に住民税の申告が必要になるケースがあるため注意が必要です。

まずはご自身の年間の所得がいくらになるのか、一度計算してみることが第一歩です。どこまでが経費になるのか、計算方法が合っているか不安なときは、税理士のような専門家に相談するのも賢い選択です。

転売の利益、正しく計算できてますか?意外と知らない経費のキホン

経費計上のための領収書を整理する様子

転売で確定申告するときに、一番大事で、そして一番間違えやすいのが「所得」の計算です。所得とは、売上から仕入れや必要経費を差し引いた、いわば「純粋な儲け」の部分を指します。

ここを正確に計算しないと、払わなくてもいい税金まで納めることになりかねません。

計算式自体は、実はすごくシンプルです。

売上 − 売上原価 − 経費 = 所得

この式、特に「経費」に何が入るのかをしっかり理解することが、賢く節税するための第一歩になります。

「売上」と「売上原価」の考え方、ここがポイント

まず「売上」ですが、これはフリマアプリやネットショップでお客さんに商品が売れた金額の合計です。これは分かりやすいでしょう。

問題は「売上原価」。これは「売れた商品」の仕入れ値のことです。例えば、1月に商品を10個、合計5万円で仕入れたとします。しかし、年末までに売れたのが8個だけだった場合、その年の経費として計上できるのは、売れた8個分の仕入れ値、つまり4万円だけです。残った2個分の仕入れ値は「棚卸資産」となり、翌年に繰り越します。

どこまでOK?転売の経費にできるものリスト

節税効果に最も影響するのが、この「経費」です。転売ビジネスをやるために直接かかった費用は、基本的に経費として認められます。「これって経費になるのかな?」と迷う場面は多いものです。

そこで、転売ビジネスで経費として認められやすい代表的なものをリストアップしました。

仕入れに関わる費用

  • 商品の仕入れ代金:売れた商品の原価です。
  • 仕入れ時の送料:商品を仕入れるときにかかった送料も原価に含めてOKです。
  • 振込手数料:仕入れ代金を振り込むときの手数料も、立派な経費です。

販売・発送に関わる費用

  • 販売手数料:メルカリやAmazonといったプラットフォームに支払う手数料。
  • 送料:購入者に商品を発送するときの配送料。
  • 梱包資材費:ダンボールや緩衝材、テープ、封筒など、梱包に必要なもの。

ビジネス運営のための費用

  • 通信費:ネット回線やスマホの料金。事業で使った分だけを按分します。
  • 地代家賃:自宅を作業スペースにしている場合の家賃や、レンタル倉庫代の一部。
  • 水道光熱費:作業で使った分の電気代や水道代。
  • 消耗品費:プリンターのインク、文房具、商品撮影用のライトなども入ります。
  • 広告宣伝費:商品を売るためにWeb広告などを利用した場合の費用。
  • 交通費:仕入れや発送で外出した際の電車代やガソリン代。

大事なのは、これらの費用が「事業に関連する部分だけ」を経費にすることです。プライベートな支出と混同しないよう、日頃から領収書やレシートをきっちり分けて管理しておくのが成功の秘訣です。

自宅兼事務所の費用はどう分ける?「家事按分」の考え方

自宅で作業している方は多いと思いますが、その場合、家賃や通信費、電気代などを100%経費にすることはできません。事業で使った分とプライベートで使った分を、合理的な割合で分ける必要があります。これを家事按分(かじあんぶん)と呼びます。

例えば、家賃10万円の部屋のうち、20%を作業スペースとして使っているなら、経費にできるのは「10万円 × 20% = 2万円」という計算になります。

家事按分の具体例

  • 家賃:事業で使う部屋の面積が、家全体の何パーセントを占めるかで計算するのが一般的です。
  • 電気代:作業で使うコンセントの数や、作業時間をベースに割合を決めます。
  • 通信費:スマホやPCを1日のうち何時間くらい事業で使っているか、という時間配分で計算します。

この割合に絶対的な正解はありません。しかし、もし税務署から「この割合の根拠は?」と聞かれたときに、「作業日誌をつけていて、大体このくらいの時間を使っているので、この割合にしました」としっかり説明できる準備をしておくことが大切です。

これは経費にならない!注意すべき支出

一方で、残念ながら経費として認められないものもあります。うっかり計上しないように注意しましょう。

  • 個人的な食事代:一人で食べたランチ代や、事業に関係ない友人との飲み会代はNGです。
  • 家族への支払い:同居の家族への支払いは原則経費になりません。(青色申告の専従者給与など、特別な制度を使えば可能になるケースもあります)
  • 所得税や住民税:これらは個人として納める税金なので、事業の経費にはなりません。
  • スーツ代:仕事でしか着ないと思っていても、スーツはプライベートでも着られると見なされるため、経費にするのは難しいです。

経費になるかどうかの判断に迷ったら、「この出費は、売上を上げるために本当に必要だったか?」と自分に問いかけてみてください。

転売の確定申告、何から始める?準備から提出までを徹底解説

所得の計算が終わったら、いよいよ確定申告本番です。初めてだと「難しそう…」と感じるかもしれませんが、一つひとつの作業を分解して見ていけば、決して乗り越えられない壁ではありません。

ここでは、申告の準備から実際の提出まで、具体的な流れを追いながら解説します。この全体像を掴んでおけば、きっと落ち着いて作業を進められるはずです。

まず、このインフォグラフィックを見てみてください。転売の確定申告は、大きく分けて「書類準備」「帳簿付け」「申告書提出」という3つのステップで進んでいくのがわかります。

確定申告の流れ

最終的なゴールは申告書の提出ですが、そこに至るまでには、日々の地道な準備と記録が欠かせません。

まずは証拠集め!必要書類を揃えることから

確定申告のスタートは、売上や経費の根拠となる「証拠」、つまり書類集めからです。これらの書類は申告書を作るためだけでなく、万が一税務調査が入ったときに、あなたの正当性を証明する大切な武器になります。

最低限、以下の書類は必ず手元に揃えておきましょう。

売上の証明になるもの

  • メルカリやAmazonなど、各プラットフォームの売上管理画面(スクリーンショットやCSVデータでOK)
  • 売上金が振り込まれた銀行口座の取引明細書

経費の証明になるもの

  • 仕入れで使ったレシートや領収書、クレジットカードの利用明細
  • 発送時の送料や梱包材を買ったときのレシート
  • プラットフォームに支払った販売手数料の明細

控除に使う証明書

  • 国民健康保険や国民年金の控除証明書
  • 生命保険料や地震保険料の控除証明書
  • 医療費の領収書(医療費控除を受けたい場合)

書類の保管は法律上の義務です。白色申告なら5年間、青色申告なら7年間は捨てずに保管しておきましょう。後から慌てないように、月別や費目別にファイリングしておくと非常に楽になります。

日々の取引を記録する「帳簿付け」

書類が集まったら、次はその内容を記録していく「帳簿付け」の作業です。正直、ここが一番地道な作業ですが、所得を正確に計算するための心臓部とも言える、とても重要なプロセスです。

手書きのノートやExcelでも管理はできますが、取引が増えると入力ミスや計算間違いが起きやすくなります。そこでおすすめしたいのが、クラウド会計ソフトの活用です。

最近の会計ソフトは、銀行口座やクレジットカード、ECサイトの販売データを自動で取り込み、仕訳の候補まで提案してくれます。これにより、帳簿付けにかかる時間を劇的に短縮でき、計算ミスも防げます。

いよいよ本番!「確定申告書」の作成

必要書類と帳簿の準備が整えば、いよいよ確定申告書の作成です。現在、最も手軽で一般的な方法は、国税庁がウェブサイトで提供している「確定申告書等作成コーナー」を利用することでしょう。

これは、サイトの案内に従って数字を入力していくだけで、税額が自動計算されて申告書が完成するという優れたツールです。税金の専門知識がなくても、直感的に操作できるので非常に便利です。

このサイトで作業するときは、作成した帳簿(売上と経費の合計額がわかるもの)と、控除に使う証明書一式を手元に置いておくとスムーズです。ちなみに、転売で得た所得は「事業所得」か「雑所得」のどちらかで入力するケースがほとんどです。

提出と納税を済ませて、やっと完了!

完成した申告書は、期間内に税務署へ提出してミッション完了です。提出方法はいくつかあるので、自分に合ったものを選びましょう。

1. e-Tax(電子申告)

  • 自宅のPCやスマホから24時間いつでも提出できるのが最大の魅力。
  • マイナンバーカードと、それを読み取れるスマホかICカードリーダライタが必要です。
  • 青色申告の場合、e-Taxで申告すると控除額が最大になるという大きなメリットがあります。

2. 郵便または信書便

  • 完成した申告書を印刷して、管轄の税務署へ郵送する方法。
  • 提出期限日の消印が有効なので、ギリギリになってしまっても間に合います。

3. 税務署の窓口へ持参

  • 直接、税務署に持ち込んで提出する方法。
  • 開庁時間外でも、設置されている「時間外収受箱」に投函できます。

申告書を提出して、もし納税額があれば、納付期限までに税金を納めるのをお忘れなく。支払い方法も、口座振替やクレジットカード、コンビニ払いなど、様々な選択肢が用意されています。

確定申告は手順が多く、複雑に感じることがあるかもしれません。「この経費は本当に計上していいのか?」「この項目はどちらに入力すればいいのか?」と不安になったら、無理せず専門家を頼るのが一番です。

税務署はあなたの転売を把握している。無申告のリスクは想像以上に大きい

税務署の建物の外観

「これくらいの利益なら、税務署にバレるはずがない」「フリマアプリの取引まで、いちいちチェックできないだろう」。転売で利益が出ているにもかかわらず、そう考えて確定申告を見送ってしまう人は少なくありません。しかし、その考えは非常に危険です。

現在の税務署は、私たちが思っている以上に個人の取引情報を把握する力を持っています。税務調査は、もはや大企業や一部の個人事業主だけの話ではないのです。

税務署はどうやってあなたの取引を掴むのか?

税務署には、法律に基づき、ECプラットフォームや決済サービス会社に対して情報開示を求める権限があります。

具体的に、どのような情報が税務署の手に渡る可能性があるか見てみましょう。

  • プラットフォームの取引履歴:メルカリやAmazon、ヤフオク!といったプラットフォームに対し、「このユーザーの売上データと振込履歴を提出してください」と要請します。プラットフォーム側は、これに応じる義務があります。
  • 銀行口座の入出金データ:個人の銀行口座も調査対象です。不自然な高額入金が続いていれば、調査のきっかけになります。
  • 決済代行サービスの情報:PayPayのような決済サービスを通じたお金の動きも、監視されています。

これらの情報を組み合わせれば、個人の所得はかなり正確に把握できてしまいます。「匿名アカウントだから大丈夫」という考えは、もはや通用しないと考えたほうが賢明です。

無申告がバレたときの重すぎるペナルティ

もし確定申告を怠り、後から税務調査でそれが発覚した場合、本来納めるべき税金を払うだけでは済みません。そこには、非常に重いペナルティが待ち構えています。

無申告の代償は、払うはずだった税金だけでは済まない
本来の税額に加えて、罰金である「加算税」や、納付が遅れた日数分の利息にあたる「延滞税」が上乗せされます。悪質なケースでは、本来の税額の1.5倍以上を支払うことになっても不思議ではありません。

具体的には、次のような追徴課税が課されます。

  • 無申告加算税:申告しなかったことへのペナルティです。税額の15%〜20%が追加で課されます。
  • 延滞税:納付期限の翌日から、実際に納める日までの日数に応じて課される利息のようなものです。
  • 重加算税:意図的に所得を隠したなど、特に悪質だと判断された場合に課される最も重いペナルティ。税額は一気に40%も跳ね上がります。

これらの金銭的な負担はもちろんのこと、税務署との面倒なやり取りや精神的なストレスは計り知れません。

「もしかして自分も…」過去の申告漏れに気づいたら

この記事を読んで、ドキッとした方もいるかもしれません。もし過去の申告漏れに心当たりがあるなら、税務署から連絡が来る前に、自分から行動を起こすことが何よりも大切です。

自ら「期限後申告」として申告すれば、無申告加算税の税率が5%にまで軽減される可能性があります。見て見ぬふりをして税務署からの指摘を待つよりも、自主的に動くほうが最終的なダメージをずっと小さく抑えられるのです。

申告漏れの期間が長かったり、金額が大きくてどうしたらいいか分からなかったりする場合は、一人で抱え込まずに税理士といったプロに相談しましょう。

転売ビジネスを成長させる、青色申告という「武器」

確定申告と聞くと、面倒な「義務」と捉えがちですが、制度をうまく使えば、手元に残るお金を増やせる絶好のチャンスです。特に、転売を本格的な事業として育てていきたいなら、「青色申告」という選択肢は絶対に知っておくべきです。

白色申告と比べると、青色申告にはビジネスを後押ししてくれる強力な節税メリットが満載です。少しの手間で大きなリターンが期待できる、まさに転売ビジネスを次のステージへ進めるための「武器」になる制度と言えるでしょう。

なぜ青色申告?白色申告と比べてどれだけお得なのか

「青色申告は難しそう…」と感じるかもしれませんが、そのメリットを知れば、挑戦する価値が十分にあることがわかるはずです。白色申告にはない、青色申告ならではの代表的な特典を見ていきましょう。

  • 最大65万円の特別���除
    これが青色申告最大の魅力です。ルールに沿って帳簿をつけ、e-Taxで申告するだけで、所得から最大65万円を差し引けます。仮にあなたの所得税率が20%だとしたら、これだけで「65万円 × 20% = 13万円」も手取りが増える計算になります。
  • 赤字を3年間繰り越せる
    転売ビジネスを始めたばかりの頃は、仕入れが先行して赤字になることも珍しくありません。青色申告なら、その年の赤字を翌年以降3年間にわたって繰り越し、将来出た黒字と相殺できます。事業が軌道に乗ったときの税負担をぐっと軽くできます。
  • 家族への給与をまるっと経費に
    家族が事業を手伝ってくれているなら、「青色事業専従者給与」という制度が使えます。これは、支払った給与を全額経費として計上できるというものです。白色申告にも似た制度はありますが控除額に上限があるため、節税効果は青色申告が圧倒的に有利です。

転売ビジネスは、仕入れのリサーチから在庫管理、梱包・発送まで、意外とやることが多いものです。家族の協力は大きな力になります。その働きにしっかり給与を支払い、それが経費として認められるのは、経営者としてもうれしいポイントです。

青色申告を始めるための具体的なステップ

では、どうすれば青色申告を始められるのでしょうか。事前に税務署へ2つの書類を提出するだけです。

  1. 個人事業の開業・廃業等届出書(いわゆる開業届)
    「これから事業を始めます」という宣言書です。事業を始めた日から1ヶ月以内に提出するのがルールです。
  2. 所得税の青色申告承認申請書
    「今年は青色申告でやります」という意思表示の書類。原則として、その年の3月15日までに提出します。年の途中(1月16日以降)に開業した場合は、事業を始めてから2ヶ月以内に提出すれば大丈夫です。

これらの書類は、国税庁のサイトから簡単にダウンロードできます。書き方がわからなければ、最寄りの税務署に電話したり、窓口で聞いたりすれば親切に教えてくれますよ。

「複式簿記」は会計ソフトがあれば怖くない!

青色申告で65万円の控除を受けるためには、「複式簿記」というルールで帳簿をつける必要があります。この言葉を聞いただけで「無理!」と思ってしまうかもしれませんが、安心してください。今や会計ソフトを使えば、簿記の知識がなくても誰でも対応できます。

最近の会計ソフトは、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、「これは仕入れ代ですね」「これは送料ですね」と勘定科目を提案してくれます。日々の売上や経費を入力していくだけで、複式簿記の帳簿が完成します。

きちんと帳簿をつけておくことは、税務調査対策になるだけでなく、自分のビジネスの状況を客観的に把握するための、大切な羅針盤にもなります。

青色申告への切り替えは、転売を「お小遣い稼ぎ」から「事業」へと成長させるための、本気の第一歩です。

転売の確定申告、みんなが悩むポイントを解決

転売を始めると、売上や利益の計算だけでなく、税金に関する疑問も次々と湧いてくるものです。ここでは、特に多くの方がつまずきやすい確定申告の疑問点をピックアップし、Q&A形式でわかりやすく解説していきます。

「メルカリで古着を売っただけ」でも申告は必要?

結論から言うと、原則として申告の必要はありません

自分が着ていた服や読み終わった本など、もともと生活の中で使っていた私物(これを専門用語で生活用動産といいます)を売って得たお金は、基本的に税金がかからないルールになっています。そのため、たまに不用品をフリマアプリで売るくらいなら、確定申告の心配は無用です。

ただし、これにはいくつか例外があります。例えば、宝石や骨董品といった高価なもので、1つ(または1組)の価格が30万円を超えるものを売った場合は、「譲渡所得」として課税対象になるため申告が必要です。

また、「不用品を売っているだけ」と言っても、明らかに儲ける目的で商品を仕入れて、繰り返し販売しているような実態があれば、税務署からは「事業」と見なされます。そうなれば、もちろん所得に応じた申告が必須です。

副業の転売、なんとか会社にバレずに申告したい…

副業が会社に知られてしまう一番のきっかけは、住民税の金額が変わることです。副業で所得が増えると、その分住民税も上がりますが、この通知が会社の給与担当に届くことで「あれ?」と気づかれてしまうケースが多いのです。

これには有効な対策があります。確定申告書を作成する際、第二表にある「住民税に関する事項」という欄で、「自分で納付」という選択肢にチェックを入れるだけです。

この一手間を加えることで、副業で増えた分の住民税の納付書が、給料天引き(特別徴収)ではなく、直接あなたの自宅に郵送されるようになります。つまり、会社を通さずに自分で税金を納める(普通徴収)ことができるので、会社に副業が知られるリスクをぐっと下げられるわけです。

ただし、自治体によってはこの「普通徴収」への切り替えに柔軟に対応してくれない場合もゼロではありません。絶対に知られたくないという方は、念のためお住まいの市区町村役場に事前に問い合わせておくと、さらに安心でしょう。

赤字なのに申告する意味ってあるの?

転売ビジネスがうまくいかず赤字になってしまった年、確定申告をする義務はありません。「損しただけだし、面倒だからやめておこう」と思ってしまうかもしれません。ですが、もしあなたが青色申告をしているなら、赤字でも申告することで将来的に大きなメリットを受けられます。

青色申告者だけの特典に、「純損失の繰越控除」というパワフルな制度があります。これは、その年に出てしまった赤字を、翌年から最大3年間にわたって持ち越せるというもの。そして、将来黒字が出たときに、その黒字と過去の赤字を相殺できるのです。

具体例を出すと、今年50万円の赤字を出し、翌年に80万円の利益が出たとします。この繰越控除を使えば、翌年の利益80万円から前年の赤字50万円を差し引いて、課税対象となる所得を30万円まで圧縮できます。結果として、払う税金をかなり抑えることができるのです。ビジネスは山あり谷あり。うまくいかなかった年こそ、将来のための布石として申告を済ませておくのが賢い選択です。


転売の確定申告は、個人の状況によって判断が細かく分かれる部分も多く、一人で悩んでいると不安になることもありますよね。そんなときは、自己判断で突き進む前に専門家の知恵を借りるのが一番の近道です。

専門家に相談してみませんか?

転売ビジネスの確定申告について、「自分のケースは本当にこれで合っているのか?」「もっと節税できる方法はないか?」と不安を感じたら、税務の専門家に相談することをお勧めします。

プロの視点からアドバイスを受けることで、申告ミスを防ぎ、適切な節税対策を講じることができます。

オンラインで30分単位から、税理士などの専門家に気軽に相談できます

※本記事は2025年10月13日時点の情報に基づいて作成されています。税制や法令は変更される可能性があるため、実際の判断にあたっては最新の情報をご確認いただくか、税理士等の専門家にご相談されることをお勧めします。