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2025-11-17 経費の年またぎ、個人事業主はどうする?計上時期の基本と具体例

作成日: 2025年11月17日

経費の年またぎイメージ

年末年始は、個人事業主にとって経費の締め切りが気になる時期です。「12月に利用したサービスの支払いが、年を越して1月になった。これって、いつの経費?」これは、多くの事業主が一度は悩むポイントです。

結論から言うと、会計の基本ルールである「発生主義」にもとづいて判断します。つまり、お金を実際に支払った日ではなく、サービスを受けたり商品を手に入れたりした「取引が発生した日」が基準です。

この記事では、年またぎの経費に関する個人事業主の疑問を、具体的なケースや仕訳例を交えながらわかりやすく解説します。

なぜ「年またぎ」の経費計上が重要なのか

カレンダーと電卓が置かれたデスクで作業する個人事業主

個人事業主の会計期間は、原則として1月1日から12月31日までの1年間です。この期間をまたぐ取引、いわゆる「年またぎ」の経費をどう扱うかは、確定申告でつまずきやすい落とし穴の一つです。

では、なぜ支払った日ではなく、取引が「発生した日」で考えるのでしょうか。それは、その年のビジネスの成果をより正確に計算するためです。

例えば、12月にWEB広告を出稿したとします。その広告によって売上が発生するのは12月中です。そう考えると、たとえ広告費の支払いが翌年の1月になったとしても、そのコストは12月の売上に対応する経費として計上するのが合理的だ、というわけです。

経費計上の基本ルール「発生主義」と「現金主義」の違い

会計の考え方には、大きく分けて「発生主義」と「現金主義」という2つのルールがあります。個人事業主が経費を計上する上で、この違いを理解しておくことはとても大切です。

ほとんどの個人事業主は原則である「発生主義」で帳簿をつける必要がありますが、青色申告者で特定の条件を満たせば、特例の「現金主義」を選ぶことも可能です。それぞれの特徴を下の表で比べてみましょう。

比較項目 発生主義(原則) 現金主義(特例)
タイミング 取引が「発生」した時点 現金の「入出金」があった時点
考え方 いつサービスを受けたか、商品を買ったか いつお金を払ったか、受け取ったか
正確性 期間ごとの業績を正確に把握できる 業績の実態とズレが生じやすい
帳簿の複雑さ やや複雑(未払金・売掛金などが発生) シンプルでお金の管理がしやすい
対象者 すべての事業者 所得が300万円以下などの要件を満たす青色申告者

この表からもわかるように、「発生主義」はビジネスの実態を正確に反映するためのルールです。年またぎの経費を正しく処理することは、単なる事務作業以上の意味を持っています。

年またぎの処理を甘く見てはいけない理由

実は、年またぎの経費処理は、税務調査でも見られやすいポイントの一つです。

年度末に経費の精算が集中する個人事業主は少なくありません。請求書や領収書をもらうのが年明けにずれ込むのが、その主な原因です。税務調査で年度をまたぐ経費処理のミスが指摘されるケースも一定数あります。

発生主義できちんと経費を計上することは、その年の利益を正しく計算し、事業の実態を正確に把握するために欠かせません。これができていれば、的確な経営判断ができますし、税務調査のリスクを減らすことにも直結します。

この基本をしっかり押さえることが、正確な確定申告への第一歩です。もし判断に迷うような複雑なケースが出てきたら、税理士のような専門家に相談するのも賢い選択肢です。

ビジネスの実態を映し出す「発生主義」という考え方

経費をいつ計上するか。この問いに答えるためには、会計の大原則である「発生主義」を理解することが欠かせません。なんだか難しそうな言葉ですが、これは会社の経営状態を正しく測るための「体重計」のようなものだと考えてみてください。

机の上で電卓と書類を使って作業する様子

よく似た言葉に「現金主義」がありますが、これは「いつお金が動いたか」だけを見るシンプルな考え方です。一方、発生主義が重視するのは「いつ取引の事実があったか」。年をまたぐ経費をどう扱うか悩んだとき、この発生主義が個人事業主にとっての基本的な判断基準になります。

なぜ「発生主義」がそんなに重要なのか

発生主義がビジネスの実態をより正確に映し出すとは、どういうことでしょうか。具体的な例で見てみましょう。

【例:Webサイト制作を依頼した場合】

  • 依頼日: 12月1日
  • 納品日: 12月30日
  • 支払日: 翌年1月15日

この場合、お金が動いたのは1月ですが、「サイト制作」というサービスが完了し、納品された事実は12月中に確定しています。そのため、支払いが年を越したとしても、この制作費用は12月分の経費として計上するのが正しい処理です。

もしこの原則を無視して1月の経費にしてしまうと、12月の利益は本来より大きく、1月の利益は小さく計算されてしまいます。これでは月ごとの正確な業績がわからなくなり、経営判断を誤る原因にもなりかねません。

国のルールも「発生主義」が基本

この発生主義は、単なる慣習ではありません。国の会計基準でも明確に定められています。

例えば、総務省のガイドラインでも、委託業務や出張費といった年度をまたぎやすい取引の基準が示されています。仮に3月末に業務が終わって請求書の到着が4月になったとしても、会計上は3月の経費として処理すべき、とされています。

発生主義をきちんと実践するには、いくつかポイントがあります。

  • 契約日や納品日を記録する: 請求書の日付だけでなく、取引が確定した日を証明できる書類をしっかり保管しましょう。
  • 「未払金」をうまく使う: サービスは受けたけれど支払いはまだ、という状況では「未払金」という勘定科目で仕訳をします。
  • 月次決算を習慣にする: 毎月きっちり損益をチェックする習慣があれば、年末の慌ただしい時期の処理もスムーズになります。

発生主義は少しとっつきにくいかもしれませんが、一度その考え方を掴んでしまえば、あなたのビジネスの財務状況をクリアに映し出す強力なツールになります。もし判断に迷う取引が出てきたら、税理士のような専門家に相談するのも賢い選択です。

P4 MARKETでは、こうした会計処理の疑問点を、経験豊富な税理士にオンラインで気軽に相談できます。専門家のアドバイスを上手に活用して、正確で安心できる経理体制を築いていきましょう。

具体例で学ぶ!年またぎ経費の仕訳パターン

理論は分かったけれど、実際にどう帳簿につければいいの。ここからは、個人事業主の方が年末年始によく遭遇するケースを取り上げて、具体的な仕訳の方法をステップごとに見ていきましょう。

発生主義の考え方を実際の帳簿に落とし込むには、「未払金」「前払費用」といった勘定科目をうまく使いこなすのが鍵になります。これらの科目を挟むことで、お金の動きと取引のタイミングがズレていても、きちんと正確に記録できるわけです。

最初はちょっとややこしく感じるかもしれませんが、パターンさえ掴めば大丈夫。典型的なケースをいくつか紹介しますので、ご自身のビジネスに当てはめながら読み進めてみてください。

ケース1:12月に商品を仕入れ、支払いは翌年1月

年末商戦に向けて12月20日に商品を5万円で仕入れ、品物もその日のうちに届いた。ただ、取引先の締め日の都合で、支払いは年が明けた1月15日になった。こういうケースはよくあります。

この取引のポイントは、商品を受け取った12月20日が「取引が発生した日」だということです。なので、経費として計上するのも12月に行います。

ステップ1:取引発生時(12月20日)の仕訳
商品を受け取った時点で、支払う義務が生まれます。まだお金は払っていませんが、「買掛金」や「未払金」という勘定科目を使って、帳簿に記録を残しておきましょう。

借方 金額 貸方 金額
仕入高 50,000円 買掛金 50,000円

ステップ2:支払い時(1月15日)の仕訳
年が明けて、実際に代金を支払ったときに、立てておいた「買掛金」を取り消す仕訳をします。

借方 金額 貸方 金額
買掛金 50,000円 普通預金 50,000円

これで、経費は正しく12月分として計上され、翌年の帳簿には「借りを返した」という記録だけが残る形になります。

ケース2:年末に広告を依頼、掲載と支払いは年明け

次は少し応用編です。12月15日にWeb広告の出稿を申し込み、契約が成立。でも、広告が実際に掲載されるのは翌年の1月いっぱい。広告費10万円の支払いも1月31日というケースです。

この場合、一番大事なのは「サービス(広告掲載)の提供を受けるのはいつか」という点。今回は翌年の1月です。ですから、契約したのが12月だとしても、経費として計上するのは翌年になります。

年またぎの経費処理で一番のキモは、「いつ契約したか」ではなく、「いつサービスを受けたか」という事実です。この基準を常に意識することが、正確な会計処理への近道になります。

この取引の仕訳の流れは、次のようになります。

  • 12月15日(契約日): この時点では、まだ何もサービスは始まっていません。なので、仕訳は不要です。
  • 1月中(サービス提供月): 広告掲載がスタートした1月に「広告宣伝費」を計上し、同時に「未払金」を立てておきます。
  • 1月31日(支払日): 実際に支払いを済ませたタイミングで、「未払金」を消し込む仕訳をします。

このように、取引の性質によって、どのタイミングで経費として認識するかが変わってきます。

ケース別に見る年またぎ経費の仕訳パターン

ここで、よくある年またぎ取引の仕訳パターンを一覧表にまとめてみました。ご自身の状況と照らし合わせながら、参考にしてみてください。

取引ケース 取引発生日(12月)の仕訳 支払日(1月)の仕訳 勘定科目のポイント
備品購入(後払い)
12/25にPC購入(15万円)、支払いは1/20
(借)消耗品費 150,000
(貸)未払金 150,000
(借)未払金 150,000
(貸)普通預金 150,000
10万円以上の備品は資産計上(工具器具備品など)が必要な場合も。
外注費(後払い)
12月末納品のデザイン費、支払いは1月末
(借)外注工賃 80,000
(貸)未払金 80,000
(借)未払金 80,000
(貸)普通預金 80,000
納品(役務提供の完了)が年内なら、経費も年内に計上。
家賃(前払い)
12/28に1月分家賃支払い
(借)前払費用 70,000
(貸)普通預金 70,000
(借)地代家賃 70,000
(貸)前払費用 70,000
12月時点ではあくまで「前払い」。1月になったら経費に振り替える。
広告掲載(後払い)
12月契約、1月掲載、1月末支払い
仕訳なし (借)広告宣伝費 100,000
(貸)普通預金 100,000
サービスの提供が1月なので、契約が12月でも経費は1月に計上。

※厳密には1月サービス開始時に未払金を計上し、支払時に消し込むのが丁寧ですが、同月内なら支払時の直接経費計上も実務上OKです。

基本的な仕訳は以上の通りですが、取引が複雑になってくると、どのタイミングで計上すべきか、どの勘定科目が適切か、判断に迷うことも出てくるでしょう。

そんな時は、一人で悩まずに税理士のような専門家に相談するのが一番の早道です。P4 MARKETでは、経験豊富な税理士にオンラインで気軽にスポット相談ができます。確定申告前に一度プロの目でチェックしてもらうだけで、ぐっと安心して事業に集中できますよ。

計上ミスが招く税務リスクとは?経費計上のタイミングを間違えた場合

経費を計上するタイミングのズレは、税務調査で思わぬ指摘を招くことがあります。特に、個人事業主にとって年末年始をまたぐ経費の処理は、税務署が注意深く見るポイントの一つです。

もし、会計の基本ルールである「発生主義」を無視して、意図的に経費の計上年度をずらしたと見なされた場合、単なる計算ミスでは済まない可能性があります。最悪の場合、「所得隠し」などの重い指摘を受けるリスクも潜んでいます。

「知らなかった」では済まないペナルティ

税務調査で経費計上の年度が違うと判断されると、まず修正申告が求められます。しかし、話はそれだけでは終わりません。本来納めるべきだった税金との差額に加え、次のようなペナルティが課されるのが一般的です。

  • 過少申告加算税: 申告した税額が本来より少なかった場合に課される税金です。原則として、追加で納めることになった税額の10%が上乗せされます。(※新たに納める税金が50万円を超えた部分は15%)
  • 延滞税: 納付期限に遅れたことに対する、利息のような税金です。期限の翌日から実際に納付が完了する日までの日数に応じて、日割りで計算されます。

これらの追徴課税は、経営にとって痛い出費です。特に、年間の利益が大きく変わるような計上ミスは、税務署に「意図的に利益を操作しているのでは」と疑念を抱かせかねません。

税務調査で慌てないための備え

安心して事業を続けるには、日頃からの備えが重要です。以下のポイントを徹底して、税務リスクをできる限り小さくしていきましょう。

【チェックリスト:日頃からの備え】

  • 証拠書類の保管: 請求書や領収書だけでなく、契約書や納品書など「いつ、どんな取引があったか」を客観的に証明できる書類もセットで保管する。
  • 日付の確認: 書類を受け取ったら、取引日や納品日が正しく記載されているか確認する癖をつける。
  • 会計ソフトの活用: 日々の取引を会計ソフトにこまめに入力し、記録の正確性を保つ。

実際に、国税庁のデータでも、計上タイミングの誤りを税務調査で指摘されるケースは少なくありません。また、会計ソフトを導入していない事業者が指摘を受ける確率は、導入している事業者に比べて高いというデータもあります。

とはいえ、年またぎの経費処理は判断が難しいケースも多いものです。もし少しでも「これ、どっちの年で計上すればいいんだろう」と迷ったら、一人で悩まず税理士のような専門家に相談することを強くおすすめします。

専門家への相談は、将来の大きなリスクを避けるための賢い投資です。P4 MARKETのようなサービスを使えば、必要なタイミングで経験豊富な税理士にオンラインで気軽に相談できます。確定申告前に一度プロの目でチェックしてもらうだけで、その安心感は計り知れません。

確定申告をラクにする!現場で使える実務テクニック

個人事業主にとって、年末年始は一年で最も慌ただしい時期かもしれません。本業のラストスパートに加え、確定申告の準備も頭の片隅にちらつき始め、経理作業はどうしても後回しになりがちです。でも、安心してください。ちょっとした工夫と日々の習慣で、申告直前のあの焦りを劇的に減らすことができるんです。

ここでは、すぐにでも始められる、年またぎの経費処理をスムーズにするための実践的なコツをご紹介します。

クラウド会計ソフトで日々の記帳を効率化

まず、何よりも効果的なのがクラウド会計ソフトの導入です。銀行口座やクレジットカードを連携させてしまえば、取引データが自動で取り込まれ、仕訳の候補まで提案してくれます。

これだけで、手入力による打ち間違いはほぼゼロになり、作業時間は驚くほど短縮されます。特に年またぎの取引は日付の管理が肝心ですが、ソフトなら取引日ベースで正確に記録してくれるので、「計上し忘れた」「年を間違えた」といったミスも防ぎやすくなります。

「未払金」と「前払費用」は専用リストで抜け漏れ防止

年またぎ経費で特に頭を悩ませるのが、「未払金」や「前払費用」の管理ではないでしょうか。お金の動きとサービスの提供時期がズレる取引を正しく処理するための勘定科目ですが、件数が増えてくると、どれがどれだか分からなくなりがちです。

そんな時に役立つのが、ごく簡単な管理リストです。Excelやスプレッドシートで構いません。「取引日」「取引先」「内容」「金額」「支払予定日」といった項目で一覧にしておくだけ。これだけで、どの支払いがまだ済んでいないのか、いつ払うべきかが一目瞭然になります。

このリストを月末にチェックするのを習慣にするだけで、支払い漏れを防げるのはもちろん、確定申告の時期に帳簿と請求書を必死に突き合わせる作業からも解放されます。

「月次レビュー」で問題を早期発見・早期解決

確定申告で苦労する最大の原因は、「1年分の経理作業をまとめてやろうとすること」です。この悪循環を断ち切るために、ぜひ取り入れてほしいのが「月次レビュー」の習慣です。毎月一度、その月の帳簿を締めて、簡単な損益を確認する。たったこれだけです。

月次レビューには、こんなメリットがあります。

  • 請求書の遅れにすぐ気づける: 取引先からの請求書がまだ届いていない、といった事態に早く気づき、催促できます。
  • ミスを見つけやすい: 記憶が新しいうちに帳簿を見返すので、勘定科目の間違いや金額の入力ミスを簡単に見つけられます。
  • 経営の舵取りがしやすくなる: 毎月の利益をリアルタイムで把握できるため、計画的な資金繰りや効果的な節税対策も考えやすくなります。

年末にパニックにならないためには、結局のところ日々の小さな積み重ねが一番の近道です。もし自分だけでは不安な点や、より専門的なアドバイスが欲しくなったときは、P4 MARKETのようなプラットフォームで税理士にスポットで相談してみるのも賢い選択肢です。プロの力をうまく借りて、効率的でミスのない経理の仕組みを作っていきましょう。

複雑なケースは税理士に相談するのが一番安心

年またぎの経費処理は、取引が複雑になってくると「これ、本当にこの処理でいいのかな」と迷う場面が必ず出てきます。例えば、複数年にわたるプロジェクトの費用や、長期契約のサービス料なんかがその典型ですね。どのタイミングで、いくら経費にすればいいのか、判断に悩むことも多いはずです。

もし少しでも不安を感じたら、迷わず税理士のような専門家に相談するのが一番です。自己判断で処理して後で税務調査で指摘されるよりも、事前に専門家の助言を得る方が確実で安心できます。専門家なら、最新の税法や実務の動向を踏まえて、あなたの状況にぴったりのアドバイスをしてくれるでしょう。

税務上のリスクをなくし、あなたが本業に安心して集中できる環境を作る。そのための投資として、専門家への相談は非常に賢い選択です。

確定申告の時期になってから慌てて相談するのではなく、日頃から「これってどう思います」と気軽に聞ける専門家を見つけておくと、本当に心強いですよ。

例えばP4 MARKETのようなプラットフォームを使えば、単発のオンライン相談から顧問契約まで、今の自分に必要な専門家をすぐに見つけることができます。正しい経理処理は、健全な事業運営の土台です。専門家の力も借りながら、しっかり固めていきましょう。

年またぎ経費、現場でよくあるギモンを解消!

個人事業主の方が年末年始の経費処理でつまずきがちなポイントを、Q&A形式でスッキリ解決していきます。実務で「これ、どうするんだっけ」となりがちな疑問を一つひとつクリアにして、確定申告前の最後の不安を取り除きましょう。

Q1. クレジットカードの引き落としが年明け。これって、いつの経費?

これは本当によくあるケースですね。例えば12月に事業用の備品をカードで買ったけど、実際の引き落としは翌年の1月や2月になる、というパターンです。

結論から言うと、経費になるのは「カードを使った日」、つまり12月です。

会計には「発生主義」という考え方があり、お金の動き(引き落とし日)ではなく、商品やサービスを受け取った時点で取引が成立したと考えるのが基本です。引き落とし日基準ではない、という点だけしっかり押さえておきましょう。

  • 12月25日: 仕事用のパソコン(15万円)をクレジットカードで購入。この瞬間に「消耗品費 15万円 / 未払金 15万円」と仕訳をして、12月分の経費として帳簿につけます。
  • 翌年1月27日: 銀行口座から15万円が引き落とされる。ここで「未払金 15万円 / 普通預金 15万円」という仕訳を行い、立てておいた未払金を精算します。

Q2. 注文は年末、でも商品が届いたのは年明け。これはどっちの年の経費?

これも迷いやすいポイントですが、基準はいたってシンプル。商品の「納品日(実際に受け取った日)」で判断します。

たとえ注文も支払いも12月中に済ませていたとしても、肝心の商品が手元に届き、事業のために使えるようになったのが年明けなら、経費として計上するのは翌年分、というのが正解です。

覚えておきたい考え方:

経費計上のタイミングは、「契約した日」や「お金を払った日」ではなく、「そのモノやサービスからメリットを受けられる状態になったのはいつか」で考えます。

この基本ルールさえ頭に入れておけば、多くのケースで迷うことはなくなりますよ。

Q3. 年末なのに、取引先から請求書がまだ来ない!どうすればいい?

請求書が手元になくても、年内にサービスを受けたり、商品が納品されたりしていれば、その年の経費として計上しなければなりません。請求書は、あくまで金額を確定させるための証拠書類の一つという位置づけです。

こんな時は、まず契約書や発注書を引っ張り出してきて金額を確認し、その見込み額で「未払金」として計上しておきましょう。

もし金額がどうしても分からなければ、取引先に直接確認するのが一番です。年末は相手も忙しいので、気づいた時点ですぐに連絡を入れるのがスムーズに進めるコツ。後日、正式な請求書が届いて金額が違っていたら、その時に帳簿を修正すれば大丈夫です。

年またぎの経費処理は、慣れるまでは少しややこしく感じるかもしれません。もし判断に迷う複雑な取引が出てきたり、帳簿の付け方に少しでも不安が残ったりするなら、専門家である税理士に相談するのが最も安全で確実な方法です。


専門家に相談したいときは

経理処理や税務に関する不安は、専門家に相談することで解決できます。

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本記事は2025年11月17日時点の情報に基づいて作成されています。税制や法律は改正される可能性があるため、実際の判断にあたっては最新の情報を確認するか、税理士などの専門家にご相談ください。本記事の内容によって生じた損害について、当方は一切の責任を負いかねます。