2025-11-19 会社設立の費用は行政書士に頼むといくら?相場と賢い節約術を解説
作成日: 2025年11月19日
会社を立ち上げようと決意したとき、まず気になるのが「いったい、いくら必要なんだろう?」というお金の話ですよね。専門家である行政書士に依頼する場合、ざっくりとした目安として、株式会社なら25万円~35万円、合同会社なら10万円~15万円くらいを見ておくとよいでしょう。
この金額には、国に納める税金などの「法定費用」と、手続きを代行してもらう行政書士への「報酬」が含まれています。
会社設立にかかる費用の全体像
会社の設立費用は、実はとてもシンプル。大きく分けて2つの種類しかありません。
ひとつは「法定費用」。これは、法務局への登記にかかる登録免許税や、会社の憲法ともいえる定款(ていかん)を公証役場で認証してもらう手数料など、ご自身で手続きをしても専門家に頼んでも必ずかかる費用です。
そしてもうひとつが「専門家報酬」。面倒な書類作成や役所とのやりとりを、その道のプロである行政書士にお願いしたときに発生する費用です。
そもそも、なぜ専門家に頼むの?
「自分でやれば報酬分が浮くのに」と思うかもしれません。それでも多くの起業家が専門家を頼るのは、費用以上の大きなメリットがあるからです。
ある起業家の事例
個人事業主として順調だったAさんは、取引先からの信頼度アップのため株式会社の設立を決意。しかし、本業が忙しく、慣れない手続きに時間を取られることに悩んでいました。そこで行政書士に依頼したところ、将来の事業拡大を見越した定款の条文を提案してくれたり、面倒な許認可申請までスムーズに進めてくれたりしたことで、安心して本業に集中できたそうです。
何より大きいのは「時間と手間を大幅に節約できる」こと。起業家にとって一番大切なリソースは「時間」です。慣れない手続きに頭を悩ませる時間を、事業計画を練ったり、資金集めに奔走したり、もっと大切なことに使える価値は計り知れません。
株式会社と合同会社の費用を比較してみよう
設立する会社の種類によって、かかる費用は大きく変わってきます。ここでは、法定費用と専門家報酬を合わせた総額のイメージを掴んでみましょう。
株式会社と合同会社の設立費用比較(行政書士依頼時)
株式会社と合同会社、それぞれ設立時にかかる法定費用と専門家報酬の目安をまとめました。総額にどれくらいの違いが出るか、比べてみてください。
| 費用項目 | 株式会社の目安 | 合同会社の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 登録免許税 | 150,000円〜 | 60,000円〜 | 資本金の額によって変動しますが、これが最低額です。 |
| 定款認証手数料 | 約52,000円 | 0円 | 合同会社は定款の認証が不要なのが大きなメリット。 |
| 定款用収入印紙代 | 0円 | 0円 | 電子定款ならどちらも不要。紙だと40,000円かかります。 |
| 行政書士報酬 | 50,000円〜100,000円 | 40,000円〜80,000円 | 事務所や依頼内容によって変動します。 |
| 合計 | 約252,000円〜 | 約100,000円〜 | 合同会社は初期費用をかなり抑えられることが分かります。 |
表からもわかる通り、合同会社は定款認証が不要なため、株式会社に比べて初期費用をぐっと抑えることができます。どちらの形態を選ぶかは、事業の目的や将来のビジョンによって変わってきます。
この記事では、こうした具体的な費用の内訳はもちろん、行政書士や他の専門家が何をしてくれるのか、そして費用を賢く節約するコツまで、幅広く解説していきます。あなたの事業計画に合った、無理のない資金計画を立てるお手伝いができれば嬉しいです。
会社設立にかかる費用、その具体的な中身とは?
「会社設立には費用がかかる」と一言で言っても、その中身は意外と複雑です。でも、安心してください。ポイントさえ押さえれば、誰でも全体像を掴めます。
まずは大きく2つに分けて考えてみましょう。「絶対に支払う必要がある費用」と「それ以外にかかる費用」です。この2つを意識するだけで、頭の中がスッキリ整理されますよ。
ここからは、それぞれの費用が具体的にいくらで、何に使われるのかを一つひとつ掘り下げていきます。ご自身の計画と照らし合わせながら読み進めれば、リアルな資金計画が見えてくるはずです。
避けては通れない「法定費用」の内訳
会社を設立するとき、誰が手続きをしても必ず支払わなければならないお金があります。これが「法定費用」です。国や公証役場へ支払うことが法律で決まっている、いわば手続きのための手数料ですね。
株式会社を設立する場合、この法定費用は主に次の3つです。
- 登録免許税
- 定款認証手数料
- 定款用の収入印紙代
これらは、事業をスタートするための「入場料」のようなもの、とイメージすると分かりやすいかもしれません。
登録免許税:資本金の額によって変わる費用
登録免許税は、設立した会社を法務局に登録(登記)する際に納める税金のこと。会社設立費用の中でも、特に大きなウェイトを占めることが多い項目です。
この税金、実は会社の資本金の額によって金額が変わる仕組みになっています。
具体的な計算式は「資本金の額 × 0.7%」です。ただし、この計算結果が15万円に満たない場合は、一律で最低額の15万円を納めることになります。
たとえば、資本金1,000万円で会社を作るとします。計算上は7万円(1,000万円 × 0.7%)ですが、最低額に満たないため、支払うのは15万円です。ちなみに、資本金が約2,143万円を超えると、税額が15万円を上回ってきます。
定款認証手数料と収入印紙代
定款(ていかん)という言葉、聞いたことがありますか?これは会社の基本的なルールを定めた、いわば「会社の憲法」とも呼べる超重要書類です。株式会社をつくるには、この定款を作成し、公証役場で「この内容は正式なものですよ」と証明してもらう必要があります。
この認証手続きにかかるのが定款認証手数料で、資本金額によって異なりますが、多くの場合5万円〜5万2,000円(手数料+謄本代)くらいを見ておくと良いでしょう。
さらに、この定款を昔ながらの「紙」で作成すると、収入印紙代として4万円が別途必要になります。でも、実はこの4万円、ある工夫をすれば完全にゼロにできるんです。
節約の切り札は「電子定款」
その工夫とは、「電子定款」という方法を使うことです。
電子定款は、その名の通り、紙ではなくPDFなどの電子データで作成した定款のこと。これなら印紙税法上の「文書」に当たらないため、収入印紙を貼る必要がなくなるのです。
- 紙の定款:収入印紙代40,000円が必要
- 電子定款:収入印紙代は0円!
この方法を使えるだけで、法定費用を4万円も節約できるわけです。多くの起業家が行政書士のような専門家に設立手続きを依頼する大きな理由の一つが、まさにこれ。専門家への報酬の一部は、この節約分でまかなえる、と考えることもできますね。
細かいけど大事な「その他の実費」も忘れずに
法定費用以外にも、会社設立の準備には細々とした費用がかかります。見落としがちですが、これらも計画にしっかり入れておきましょう。
- 会社の実印作成費:会社の「顔」ともいえる大切な印鑑です。素材にもよりますが、5,000円~30,000円くらいが相場。法人の銀行口座を開設する際にも必ず必要になります。
- 印鑑証明書・登記簿謄本の発行手数料:設立手続きはもちろん、その後の各種届出でも何かと必要になる書類です。1通あたり数百円ですが、何枚か取得することが多いので、数千円は見ておくと安心です。
こうした実費は一つひとつの金額は小さくても、積み重なると意外な出費になります。法定費用とあわせて、これらの費用も資金計画にしっかり組み込んでおくのが成功の秘訣です。
会社設立を行政書士に頼むといくらかかる?報酬相場と依頼するメリット
会社設立の手続きは、時間と根気さえあれば、自分一人でやり遂げることも不可能ではありません。では、なぜ多くの起業家は、費用を払ってまで行政書士のような専門家に依頼するのでしょうか。
それは、単に「面倒な手続きを代わりにやってもらう」以上の、大きな価値があるからです。専門家への投資は、未来の事業を守り、成長を加速させるための、実はとても賢い選択肢なのです。
報酬相場と費用の考え方
行政書士に会社設立の一連の手続きをお願いした場合、報酬は事務所や依頼する範囲によっても変わりますが、だいたい5万円から10万円程度が相場感です。
「法定費用にプラスして、さらにそんなにかかるの?」と感じるかもしれませんね。でも、この費用をどう捉えるかが、とても大切です。
これは単なる出費ではなく、将来の思わぬトラブルを避け、そして何より貴重な「自分の時間」を生み出すための戦略的な投資だと考えてみてください。具体的にどんなメリットがあるのか、見ていきましょう。
メリット1:専門家が作る「失敗しない定款」
会社設立で何よりも重要なのが、会社のルールブックである「定款」です。行政書士は、あなたの事業内容や将来のビジョンを丁寧にヒアリングした上で、法的に万全で、あなたのビジネスに最適な定款を作り上げてくれます。
- 事業目的を賢く設定:将来やるかもしれない事業も見越して記載しておくことで、後から定款変更する手間とコスト(登録免許税3万円)を節約できます。
- 最適な会社の形をアドバイス:役員の構成や任期など、会社の規模や意思決定のスピードに合わせたベストな機関設計を提案してくれます。
- 法務リスクを回避:曖昧な記述が原因で将来トラブルになるのを防ぎ、安心して経営できる土台を固めます。
定款は一度作ると変更に費用と手間がかかるため、最初の設計がその後の事業運営を大きく左右します。専門家の知恵を借りることは、未来の会社を守るための「保険」のようなものなのです。
メリット2:確実なコスト削減効果
前のセクションで少し触れた「電子定款」の活用は、専門家に依頼する大きなメリットです。電子定款を作るには専用のソフトやカードリーダーが必要で、個人で準備するのはかなりハードルが高いのが現実です。
その点、行政書士に依頼すれば、ほぼ間違いなく電子定款で手続きを進めてくれます。これにより、紙の定款で必要だった収入印紙代4万円がまるっと不要になります。
つまり、もし行政書士への報酬が8万円だとしても、この4万円が節約できるので、実質的な負担は4万円と考えることができます。この金額で、次にお話しする「時間」や「安心」が手に入るなら、決して高すぎる投資ではないはずです。
メリット3:「時間」という一番大切な資産を守れる
起業家にとって、時間はお金以上に貴重な資産です。慣れない書類集めや役所とのやりとりに何十時間も費やしてしまうのは、大きな機会損失になりかねません。
専門家に任せることで生まれる時間の使い道
- 事業計画のブラッシュアップ
- 資金調達のための金融機関との交渉
- 商品開発やサービスの改善
- 見込み顧客へのアプローチやマーケティング活動
行政書士に手続きを任せることで生まれた貴重な時間を、あなたはビジネスの心臓部となる本来の仕事に集中できるのです。
設立手続き全体を代行してもらう場合、行政書士への報酬は約5万円から10万円が一般的です。これは法定費用とは別に必要ですが、その対価として得られる専門知識や時間の節約は、初めて会社を作る起業家にとって、何より心強い支えとなるでしょう。
自治体が実施している特定創業支援等事業を使えば、登録免許税が半額になるケースもあり、こうした制度の活用法を教えてもらえるのも専門家に相談する大きな利点です。
会社設立の専門家、行政書士・司法書士・税理士は何が違う?
会社設立の手続きは、一人ですべてやろうとすると、なかなか骨が折れるものです。その過程では、いろんな専門家が関わってきます。中でもよく耳にするのが「行政書士」「司法書士」「税理士」の3つの士業ですが、それぞれの役割の違いをはっきりと説明できる方は意外と少ないかもしれません。
「誰に、何を、どのタイミングで頼めばいいの?」ここを間違えてしまうと、余計な時間やコストがかかってしまうことも。それぞれの専門家が会社設立のどの場面で活躍するのか、その違いを分かりやすく解説していきます。
行政書士は「会社の設計図」と「事業の許可」のプロ
行政書士は、会社設立のいわば「最初の設計図」を描く専門家です。その仕事の中心は、会社の憲法とも言われる「定款」の作成にあります。
これからどんな事業をしたいのか、将来どんな会社にしていきたいのか。そんなあなたの想いを丁寧にヒアリングし、法的な要件を満たしつつ、事業運営に最適な定款を一緒に作り上げてくれます。特に、電子定款での作成に対応してくれるので、自分で行うとかかる印紙代4万円をまるごと節約できるのは、非常に大きなメリットです。
そして、行政書士のもう一つの重要な役割が「許認可の申請代理」です。
- 建設業を始めたいときの「建設業許可」
- カフェやレストランを開くための「飲食店営業許可」
- リサイクルショップを経営するのに必要な「古物商許可」
このように、特定の事業を始めるには、都道府県や保健所といった行政機関の許可が必要になるケースが多々あります。こうした複雑で手間のかかる申請手続きを、あなたに代わってスムーズに進めてくれるのが行政書士です。そもそも自分の事業に許認可がいるのかどうかわからない、という場合も、まずは行政書士に相談してみるのが一番の近道です。
司法書士は「会社を法的に誕生させる」登記の専門家
定款が無事に認証され、資本金の払い込みも済んだら、いよいよ会社を法的に登録する手続きに入ります。この「法務局への登記申請」を代理できるのは、法律上、司法書士だけに認められた独占業務です。
行政書士が描いた設計図(定款)やその他の必要書類を受け取り、法務局へ提出して会社を法的に誕生させる。まさに「最後の仕上げ」を担当するのが司法書士の役割です。
会社設立は、法務局に登記の申請が受理された日をもって完了となります。この最終ステップを担うのが司法書士であり、彼らの登記申請がなければ、会社はいつまでたっても正式には存在しないことになってしまうのです。
行政書士事務所の中には、司法書士と連携しているところも少なくありません。そうした事務所に頼めば、定款作成から登記申請までをワンストップで進めてもらえるので、自分で改めて司法書士を探す手間も省けてとても便利です。
税理士は設立後の「お金と税金」の心強いパートナー
会社が生まれた後、すぐにでも頼りになるのが税金の専門家である税理士です。税理士の主な役割は、設立直後の税務署への届け出から、日々の経理、そして年に一度の決算申告まで、会社のお金にまつわるすべてをサポートすることにあります。
- 法人設立届出書の作成・提出
- 節税につながる青色申告承認申請などの書類作成・提出
- 経理のやり方のアドバイスや記帳代行
- 決算申告と納税のサポート
税理士は設立手続きそのものに直接関わるわけではありませんが、設立後の会社を健全に経営していく上では、なくてはならない存在です。特に、設立してすぐに行うべき税務署への届け出は、後々の税金の額に大きく影響することもあるため、できれば設立の準備段階から相談しておくのが理想的と言えるでしょう。
専門家別 会社設立における役割比較
ここまで見てきた各専門家の役割を、一覧表に整理してみました。ご自身の状況で、誰に相談するのがベストかを見極める参考にしてみてください。
| 専門家 | 主な役割 | 具体的な業務内容 | 依頼するメリット |
|---|---|---|---|
| 行政書士 | 定款作成・許認可申請 | 事業目的に合った定款の作成、電子定款による印紙代節約、建設業・飲食業などの許認可申請代行。 | 事業の土台を固め、許認可が必要な場合にスムーズに事業を開始できる。 |
| 司法書士 | 設立登記申請 | 法務局への株式会社・合同会社の設立登記申請手続きの代理。役員変更などの商業登記全般。 | 法律で定められた登記申請を確実に行い、会社を法的に誕生させることができる。 |
| 税理士 | 設立後の税務・会計 | 法人設立届出、青色申告承認申請、会計処理のサポート、決算・税務申告、資金繰りの相談。 | 設立後の煩雑な税務手続きを任せられ、節税対策や資金調達のアドバイスを受けられる。 |
このように、それぞれの専門家には得意なフィールドがあります。会社設立のどの段階でどんなサポートが必要なのかを考え、あなたの状況にぴったりの専門家を選ぶことが、スムーズなスタートを切るための鍵となります。
会社設立の費用、どうすれば安くなる?賢い節約テクニックを公開
いざ会社を作ろう!と思ったとき、気になるのが設立費用ですよね。事業を一日でも早く軌道に乗せるためには、手元の資金は1円でも多く残しておきたいのが本音だと思います。
実は、会社設立にかかる費用は、ちょっとした工夫で賢く、そしてもちろん合法的に節約できるんです。
ここでは、誰でも実践できる具体的な節約テクニックを3つご紹介します。これらを組み合わせれば、数万円、場合によっては十数万円単位のコストカットも夢ではありません。ご自身の事業プランに合わせて、最適な方法を見つけていきましょう。
いちばん手軽で効果大!「電子定款」で印紙代4万円をカット
まず絶対に押さえておきたいのが「電子定款」の活用です。これだけで、株式会社を設立するときにかかる収入印紙代40,000円が、まるまる不要になります。これは大きいですよね。
そもそも定款とは、会社のルールを定めた「憲法」のようなもの。これを紙で作成すると、法律で4万円の収入印紙を貼る義務があります。ところが、定款をPDFのような電子データで作る「電子定款」の場合、この印紙税がかからないのです。
なぜかというと、印紙税は「紙の文書」にかかる税金だから。電子データは法律上「文書」と見なされないため、課税対象外になる、というわけです。この仕組みを使えば、法定費用をきっちり4万円も節約できます。
ただ、自分で電子定款を作ろうとすると、専用のICカードリーダーやソフトを揃える必要があり、数万円の初期投資と面倒な設定作業が待っています。そのため、結局は行政書士のような専門家に任せたほうが、手間もトータルコストも安く済むことがほとんどです。
会社のかたちを「合同会社」にするという選択肢
もし設立時の初期費用をグッと抑えたいなら、「合同会社」という選択肢も非常に有効です。
合同会社は、株式会社と比べて設立費用がかなり安く済みます。
- 定款認証がいらない:株式会社なら公証役場での定款認証(手数料約52,000円)が必須ですが、合同会社は不要です。
- 登録免許税が安い:株式会社は最低でも15万円かかりますが、合同会社なら最低6万円で済みます。
これらを合計すると、法定費用だけでも株式会社より約14万円以上も安く設立できる計算になります。まずは合同会社でスピーディーに事業を始め、ビジネスが成長してきたタイミングで株式会社に組織変更する、という戦略も賢いやり方の一つです。
制度を使って登録免許税を「半額」にする裏ワザ
もう一つ、ぜひ知っておいてほしいのが、国や自治体が行っている創業者向けの支援制度です。特に「特定創業支援等事業」は、設立費用を直接減らせる強力な味方になります。
これは、市区町村が認定した商工会議所などで、経営や財務に関するセミナーや個別相談といった支援を受けると、さまざまな特典がもらえるという制度です。
この支援を受けた証明書を提出して会社を設立すると、こんなメリットがあります。
- 株式会社の登録免許税が半額に!:通常15万円のところ、7.5万円に減額。
- 合同会社の登録免許税も半額に!:通常6万円のところ、3万円に減額。
お住まいの地域でこの制度があるか、どんな支援が受けられるかは、各自治体のホームページで確認できます。
この制度を使うには、設立登記を申請する前に、自治体から「支援を受けました」という証明書を発行してもらう必要があります。手続きに1ヶ月以上かかることもあるので、会社設立の準備を始めたら、早めに動き出すのが成功のコツです。
これらの節約術は、どれか一つでも効果がありますが、組み合わせるとさらに大きなインパクトがあります。例えば「電子定款」と「特定創業支援等事業」を両方使えば、株式会社設立時の法定費用を合計11.5万円(印紙代4万円+登録免許税7.5万円)も節約できる可能性があるのです。
設立後のランニングコストまで見越した計画を
会社設立は、長い事業の旅におけるゴールではありません。むしろ、ここが本当のスタートラインです。設立時にかかる初期費用ばかりに目が行きがちですが、本当に大切なのは、会社を作った後にずっとかかり続ける「運営コスト」をしっかり把握しておくこと。これを計画に組み込んでおかないと、後で大変なことになります。
意外と見落としがちなのが、たとえ利益がゼロ、つまり赤字でも支払わなければならない税金です。例えば、法人住民税の「均等割」は、事業が赤字でも必ず納める必要があり、最低でも年間で約7万円はかかります。
もちろん、会社を維持していくためのコストはこれだけではありません。
会社を動かしていくためにかかる主な費用
設立後の資金繰りで慌てないためにも、次のようなランニングコストは、必ず事業計画に入れておきましょう。
- 税理士への顧問料: 決算申告や日々の経理をお願いする場合、月々数万円からの費用がかかってきます。
- 社会保険料: 役員報酬や従業員へのお給料からは、会社が負担する分の健康保険料や厚生年金保険料が引かれます。これは人件費の中でも、かなり大きなウェイトを占める項目です。
- オフィスの家賃や水道光熱費
- 会計ソフトなどの月額利用料
- 広告宣伝費
会社経営は、まるでマラソンのようです。スタートダッシュで全速力を出して体力を使い切ってしまえば、ゴールまでたどり着けませんよね。設立費用というスタートラインに立つためのお金だけでなく、走り続けるためのエネルギー、つまり運営コストをきちんと確保しておくこと。これこそが、事業を長く続けるための秘訣です。
株式会社と合同会社、維持費の違いは?
会社のカタチによっても、設立後にかかる維持費は変わってきます。
特に大きな違いが出るのが、「決算公告」の義務があるかないか。株式会社は、毎年の決算を官報などで世の中に公開することが法律で決められています。これに、年間約6万円ほどの掲載料がかかるんです。
その一方で、合同会社にはこの決算公告の義務がありません。設立費用だけでなく、長い目で見ても合同会社の方がコストを抑えやすい、というわけです。
新しく作られる会社の多くは株式会社です。これは、やはり社会的な信用度や、将来銀行から融資を受けたり投資を募ったりする際の有利さを考えてのことでしょう。設立後のコストをどこまで受け入れられるか、ご自身の事業計画と照らし合わせて会社形態を選ぶ視点が欠かせません。
設立費用という目先の数字だけでなく、こうした運営コストまで含めて専門家と話すこと。それが、地に足のついた、失敗しない事業計画への第一歩になります。
会社設立の費用について、よくあるギモンにお答えします
会社設立の準備を進めていると、いろんな疑問が湧いてきますよね。「これってどうなんだろう?」と立ち止まってしまうことも多いはず。
ここでは、これから起業する多くの方が気になるポイントを、Q&A形式でわかりやすく解説します。皆さんの不安を少しでも軽くして、次の一歩を踏み出す後押しができれば嬉しいです。
資本金って、本当に1円でもいいの?
はい、法律上は資本金1円でも会社は作れます。でも、正直なところ、あまりおすすめはできません。
なぜなら、資本金は会社の「体力」を示すバロメーターだからです。金融機関から融資を受けたい時や、新しい取引先と契約する時、「この会社は大丈夫かな?」という判断材料の一つになります。資本金が極端に少ないと、信用面で不利になってしまう可能性があるんです。
それに、資本金は設立したばかりの会社の運転資金にもなります。事業が軌道に乗るまでの間、家賃や仕入れ費用などを支払うためのお金は必要ですよね。少なくとも3ヶ月から半年分くらいの運転資金は、資本金として用意しておくと安心です。
相談してから会社設立まで、だいたいどれくらいかかる?
準備がどのくらい進んでいるかにもよりますが、行政書士のような専門家に相談を始めてから会社ができるまでは、だいたい2週間から1ヶ月くらいを見ておくと良いでしょう。
ざっくりとした流れはこんな感じです。
- 会社のルール(定款)を作って、公証役場で認証してもらう:数日
- 資本金を自分の口座に振り込む:1日
- 法務局に「会社作ります」と申請して、登記が完了するまで:1週間~10日ほど
もし自分で全部やろうとすると、書類の不備で差し戻されたりして、思った以上に時間がかかってしまうことも。始めたい事業のスケジュールから逆算して、余裕を持って動き出すのが成功の秘訣です。
会社ができた!そのあと、すぐにやることは?
登記が完了して、無事に会社が誕生したら、すぐにやらなければいけない手続きがいくつか待っています。
まず絶対に外せないのが、税務署への「法人設立届出書」の提出。そして、都道府県や市町村への事業開始の申告です。これらは「これからここで事業を始めますよ」という挨拶のようなものですね。
もし従業員を雇うなら、年金事務所で社会保険の手続きも必要になります。提出期限が決まっている書類も多いので、設立が終わってホッとするのも束の間、すぐに次のステップに進みましょう。
会社設立の手続きは、思った以上にやることが多くて、専門的な知識も必要です。「自分の場合はどうしたら一番いいんだろう?」と少しでも迷ったら、プロに頼るのが一番の近道です。
専門家に相談することで、ご自身の状況に合った最適な設立プランが見えてきます。会社設立に強い行政書士や税理士は、単なる手続き代行だけでなく、あなたの事業の成功をサポートする頼れるパートナーとなるでしょう。
本記事は2025年11月19日時点の情報に基づいて作成されています。税制や法律は改正される可能性があるため、実際の判断にあたっては最新の情報を確認するか、税理士などの専門家にご相談ください。本記事の内容によって生じた損害について、当方は一切の責任を負いかねます。