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2025-11-24 風評被害対策ガイド:企業・個人ができる具体的ステップ

作成日: 2025年11月24日

風評被害対策のコンセプト図。盾に囲まれた人々、データ分析、コミュニケーション、握手などのアイコンが配置されている

自社や自分について、ネット上で心ない書き込みを見つけてしまった。その瞬間、頭に血がのぼり、冷静でいるのは難しいかもしれません。しかし、ここでの最初の行動が、その後の事態を大きく左右すると言っても過言ではありません。

まずは深呼吸をして、慌てずに投稿のURLとスクリーンショットを確実に保存してください。これが後々、あなたを守るための重要な「武器」になります。

この記事では、風評被害に直面した際に中小企業の経営者や個人が取るべき具体的なステップを、法律の専門家の視点からわかりやすく解説します。

風評被害に気づいたら、まず何をすべきか?初動対応の3ステップ

ネットで自社への否定的な書き込みを見つけたとき、動揺して「いますぐ何とかしなければ」と焦ってしまう気持ちはよく分かります。ですが、感情的に反論したり、拙速に削除を求めたりするのは逆効果。かえって火に油を注ぎ、いわゆる「炎上」を招いてしまうリスクすらあります。

大切なのは、冷静に、そして正しい手順で対応すること。最初のボタンを掛け違えなければ、被害の拡大を防ぎ、その後の対策をずっと有利に進めることができます。

1. 何はともあれ「証拠」を固める

まず、他の何よりも優先してやるべきこと。それは証拠の保全です。

問題の投稿は、いつ消えてしまうか分かりません。投稿者が自分で消すかもしれないし、サイト運営者の判断で削除されることもあります。いざという時に「そんな投稿はなかった」と言われてしまえば、そこから先へは進めません。

証拠がなければ、削除依頼も、その先の法的な手続きも、すべてが暗礁に乗り上げてしまいます。最低限、以下の2点は必ず記録・保存しておきましょう。

  • 投稿内容のスクリーンショット:投稿の文章だけでなく、投稿日時ユーザー名なども一緒に写るように、ページ全体を撮るのがポイントです。
  • 該当ページのURL:スクリーンショットだけでは証拠として不十分と判断されるケースもあるため、URLの控えは必須です。

これらは、弁護士に相談する際や、サイト運営者に削除を依頼する際に、客観的な事実を示す何よりの証拠となります。

2. 投稿内容を冷静に「仕分け」する

次に、その投稿が法的に「アウト」なものなのか、それとも「セーフ」な範囲なのかを冷静に見極める作業が必要です。残念ながら、ネガティブな投稿がすべて削除できるわけではありません。

判断の分かれ目は、それが「単なる個人の意見や感想」なのか、それとも「事実無根の誹謗中傷」なのか、という点です。

  • 個人の感想の例:「この店のラーメンは味が濃すぎて好みじゃなかった」
    • これは個人の感想の範囲内と判断される可能性が高いでしょう。
  • 名誉毀損の可能性:「この店は賞味期限切れの食材を使っている」
    • もし事実でなければ、具体的な事実を挙げて社会的評価を低下させる名誉毀損に該当する可能性があります。

【チェックリスト】名誉毀損が成立する3つの条件

  1. 公然の場(誰でも見られるネットなど)で書かれているか?
  2. 具体的な事実を挙げているか?(「バカ」などの抽象的な悪口ではなく)
  3. その内容によって、人や会社の社会的評価が低下するか?

この3つに当てはまれば、書かれた内容が真実かどうかに関わらず、名誉毀損が成立する可能性があります。

感情的に「許せない!」と感じる気持ちとは別に、一度立ち止まって、法的な観点から投稿を評価することが、次のアクションを決める上で非常に重要です。

3. サイト運営者へ削除を依頼する

投稿内容が権利侵害にあたると判断できたら、サイト運営者やSNSのプラットフォームに対して削除依頼を行います。

多くのサイトでは、利用規約で誹謗中傷などを禁じており、問い合わせフォームなどから削除を申請する窓口が設けられています。

このとき、感情的な文章で訴えるのは得策ではありません。成功の鍵は、以下の点を簡潔かつ論理的に伝えることです。

  • どの投稿か:該当URLと投稿内容を正確に示します。
  • どの権利が侵害されているか:「記載内容は事実に反し、当社の社会的評価を著しく低下させるもので、名誉権を侵害しています」のように、具体的に指摘します。
  • なぜ権利侵害と言えるのか:「当社では賞味期限切れの食材を使用した事実は一切ありません」というように、客観的な根拠を添えます。

もちろん、削除依頼は必ず応じてもらえるとは限りません。ですが、この段階で解決できれば、時間も費用も大幅に節約できます。

初動対応をどう進めるべきか不安な場合は、一人で抱え込まず、専門家の知恵を借りるのも賢明な選択です。

泣き寝入りしないための法的措置

サイト運営者に削除を頼んでも、なしのつぶて。「もう無理なのか…」と心が折れそうになるかもしれません。でも、ここで諦めるのは早すぎます。

あなたの権利を守るための最後の砦、それが法的措置です。

法的手続きと聞くと、「時間もお金もかかりそう」「中小企業にはハードルが高い」と感じるかもしれません。しかし、正しい手順を知り、専門家と協力すれば、決して戦えない相手ではないのです。

まずは被害の拡大を止める「仮処分」

裁判で白黒はっきりさせるには、残念ながら時間がかかります。その間、悪意のある投稿がネット上に残り続けるのは避けたいところです。

そこで頼りになるのが、送信防止措置の仮処分命令申立てです。これは、本格的な裁判の前に「この投稿は違法性が高い」と裁判所に判断してもらい、サイト運営者に削除を命じてもらう迅速な手続きです。

通常の裁判と違い、仮処分は1〜2ヶ月程度で結果が出ることが多く、被害の拡大を食い止めるための「応急処置」として非常に有効です。もちろん、申立てには初動対応で集めたスクリーンショットなどの証拠が欠かせません。

風評被害がもたらす経済的なダメージは、ときに会社の存続すら脅かします。過去の事例では、大規模な風評被害による経済損失が数百億円にのぼったという報告もあります。これは、風評被害対策が単なるイメージダウンの問題ではなく、事業そのものを守るための危機管理であることを物語っています。

影の犯人を突き止める「発信者情報開示請求」

「一体、誰がこんなことを…」投稿者を特定し、直接責任を問いたい。そう考えるなら、避けては通れないのが発信者情報開示請求です。これは、匿名で書き込んだ人物の正体を明らかにするための手続きです。

この手続きは、プロバイダ責任制限法という法律にもとづいて進められます。

具体的には、2段階のステップを踏むのが一般的です。

  • ステップ1:IPアドレスの開示を求める
    まず、掲示板やSNSの運営会社に、投稿者が使ったIPアドレス(インターネット上の住所のようなもの)を開示するよう裁判手続きを通じて請求します。
  • ステップ2:契約者情報の開示を求める
    次に、IPアドレスを手がかりに、投稿者が利用した携帯キャリアやネット回線の会社(プロバイダ)を割り出し、そのプロバイダに対し、契約者の氏名や住所を開示するよう裁判手続きを通じて求めます。

以前よりは法律が改正されてスムーズにはなりましたが、それでも投稿者の特定までには数ヶ月かかると見ておくべきでしょう。

被害を金銭で回復させる「損害賠償請求」

投稿者の身元がわかれば、いよいよ責任追及の最終段階です。名誉毀損などを理由に、損害賠償を求める民事訴訟を起こすことになります。

請求できる損害賠償は、主に次のようなものが考えられます。

  • 慰謝料:精神的な苦痛に対する賠償です。個人の場合は数十万円、企業の場合は信用の失墜度合いに応じて数百万円にのぼることもあります。
  • 調査費用:弁護士に支払った費用など、犯人を特定するためにかかった実費です。
  • 逸失利益:風評被害が原因で失われた売上などです。ただし、「その投稿のせいで、これだけ売上が減った」という因果関係を証明する必要があり、立証のハードルは高いのが実情です。

お金の問題だけでなく、ウェブサイト上での謝罪広告の掲載などを求めることも可能です。

こうした法的手続きは、法律の専門家なしで進めるのはほぼ不可能です。どの証拠をどう使うか、どのタイミングで何をするか。一つひとつの判断が、結果を大きく左右します。

少しでも法的措置を考えているなら、一日も早く弁護士に相談してください。それが、最善の結果を手にするための確実な第一歩です。

炎上を防ぎ、信頼を守るための広報戦略

法的手続きを進めている間も、残念ながらネット上のネガティブな情報は消えません。この状況で企業が沈黙を貫いてしまうと、「何か隠しているのでは?」という憶測を呼び、事態を悪化させることが少なくありません。

風評被害への対応は、法的なアプローチと広報活動が車の両輪です。何より大切なのは、誠実かつ戦略的な情報発信です。

公式声明はいつ、どう出すべきか

危機に直面したとき、広報担当者が最も頭を悩ませるのが「公式声明を出すタイミングと内容」です。早すぎれば情報が錯綜し、遅すぎれば対応の遅さを追及されます。

声明を発表する際には、最低限、以下の点を明確にするのが鉄則です。

  • 事実関係の説明:現時点で把握している客観的な事実だけを伝えます。憶測や未確認の情報には触れないようにしましょう。
  • 会社のスタンスと今後の対応:投稿内容が事実無根であれば、その旨を毅然と表明します。もし一部でも自社に非がある場合は、真摯に謝罪し、具体的な再発防止策を示します。
  • 顧客や取引先への配慮:「本件が弊社製品の品質・安全性に影響を及ぼすことは一切ございません」といった一文で、関係者の不安を取り除くメッセージは不可欠です。

声明文は、公開前に必ず弁護士など専門家のレビューを受けるようにしてください。法的なリスクを回避しつつ、誠実さが伝わる表現を選ぶための重要なプロセスです。

誠実さが伝わるコミュニケーションプラン

公式声明は、あくまで危機対応の第一歩です。特に重要な顧客や取引先といったステークホルダーに対しては、より丁寧な個別対応が求められます。

例えば、主要な取引先には担当者から直接状況を説明し、不安の払拭に努めるべきでしょう。また、顧客からの問い合わせを想定し、専用窓口を設けたり、公式サイトにFAQページを準備したりするのも有効です。

【実例ケース】食品への異物混入がSNSで拡散されたA社の対応

  1. 即日:自社サイトで「現在事実関係を調査中」と第一報を発表。問い合わせ窓口を設置。
  2. 翌日:調査結果を公表。「製造過程での混入は考えにくいが、お客様にご心配をおかけした」と謝罪。希望者には商品交換で対応。
  3. その後:定期的に公式サイトで調査の進捗を報告。誠実な対応が評価され、逆に企業のファンが増える結果に。

情報を隠さないオープンな姿勢が、結果的に長期的な信頼を勝ち取ることに繋がります。

守りから攻めへ。「逆SEO」という発想

ネガティブな情報への対応と並行して、ポジティブな情報を発信して検索結果を塗り替えていく「逆SEO」というアプローチも検討しましょう。

これは、誹謗中傷が書かれたページの検索順位を相対的に下げ、代わりに自社の公式サイトや信頼できるメディアの記事、好意的な口コミなどを上位に表示させるための施策です。

具体的には、以下のような地道な取り組みが効果を発揮します。

  • 公式サイトのコンテンツ強化:企業理念や事業への想い、社会貢献活動など、会社のポジティブな側面を伝える質の高いコンテンツを定期的に発信。
  • プレスリリースの活用:新製品の発表や業務提携といった前向きなニュースは、積極的にメディアへ情報提供。
  • 第三者からの客観的な評価の獲得:お客様の導入事例インタビューや、専門家によるレビュー記事などを増やし、信頼性を高める。

逆SEOは一朝一夕に効果が出るものではありません。しかし、粘り強く取り組むことで、ネガティブな情報が人々の目に触れる機会を着実に減らし、ブランドイメージを回復させることが可能です。

法務と広報が連携し、守りと攻めの両面から対策を講じることが、風評被害という危機を乗り越える鍵となります。広報戦略に不安を感じるなら、危機管理広報の専門家や、法的な視点から助言できる弁護士への相談も有効です。

風評被害のリスクを未然に防ぐ、攻めの予防策

ここまでは、起きてしまった風評被害への「守りの対策」を解説してきました。しかし、ビジネスのリスク管理で本当に目指すべきは、そもそも問題が起きない体制を築くことです。火事が起きてから消火するのではなく、火種が生まれないように予防する。これに勝る対策はありません。

日頃から自社の評判にアンテナを張り、リスクの芽を早期に摘み取る。一見地味な活動ですが、結果的にこれが最もコストを抑え、企業のブランド価値を守る最善手となります。

まずは「世間の声」を知ることから

風評被害の多くは、気づかないうちに小さな火種がくすぶりはじめ、ある日突然、大きな炎となって燃え広がります。この火種を初期段階で見つけ出すために不可欠なのが、ネット上で自社がどう語られているかを定期的に「監視(モニタリング)」する習慣です。

今すぐ無料で始められるシンプルな方法があります。

  • Googleアラートをセットする:自社名や商品名、経営者の名前などをキーワード登録しておけば、関連するニュースやブログ記事が公開されるとメールで知らせてくれます。これは最低限やっておくべき基本です。
  • SNSで自社名を検索する:Twitter (現X)などで定期的にエゴサーチするだけでも、お客様のリアルな声や、思わぬ不満の種が見つかることがあります。

より本格的に対策するなら、専門のモニタリングサービスを利用するのも一手です。AIと専門家が24時間体制でネット上を巡回し、リスクになりそうな投稿を検知・報告してくれます。

「中の人」が火元にならないために

意外と見落としがちですが、風評被害の火種が社内から生まれるケースは後を絶ちません。特に、従業員の不用意なSNS投稿が炎上を招く事例は、枚挙にいとまがないのが実情です。

こうした「内部リスク」を防ぐには、明確なルール作りと地道な教育が何より重要になります。

SNS利用の社内ガイドラインを策定する

何がOKで何がNGなのか。その基準が曖昧では、従業員もどう振る舞っていいかわかりません。最低限、以下の点を含んだガイドラインを作成し、全社で共有しておくべきです。

  • 機密情報・個人情報の投稿は絶対禁止:業務で知ったお客様の情報や、未公開情報を漏らさない。
  • 他者を貶める発言はしない:競合他社やお客様に対するネガティブな発言は、会社の品位を落とします。
  • 「会社の顔」である自覚を持つ:個人のアカウントでも、所属を公にしているなら、その発言は会社の評判に直結することを理解してもらう。

ガイドラインを作成するだけでなく、定期的な研修などを通じて、従業員一人ひとりの情報リテラシーを高める取り組みとセットでなければ、本当の効果は期待できません。

結局のところ、風評被害に対する最大の防御策は、お客様や従業員、取引先と良好な関係を築き、誠実な事業を地道に続けることです。日々の信頼の積み重ねこそが、いざという時に会社を守る強固な防波堤となるのです。

自社だけでの予防策の構築やガイドライン策定に不安を感じるなら、危機管理の専門家に相談してみるのも賢明な選択です。専門家の視点を取り入れることで、自社に最適な予防体制を効率的に築くことができるでしょう。

専門家への相談はいつ?費用はどれくらい?

自社だけで対応してみたものの、状況がなかなか改善しない…。そんな袋小路に入ってしまったら、専門家の力を借りるタイミングかもしれません。「費用がいくらかかるか分からない」と、相談の一歩を踏み出せないケースも多いのではないでしょうか。

ここでは、専門家への相談を検討すべき具体的なケースと、気になる費用の相場観について解説します。

「もう限界かも」と感じたら。弁護士に相談すべき4つのケース

自分たちでの対応が難しくなる状況には、いくつかの典型的なパターンがあります。もし、これから挙げるケースのどれか一つでも当てはまるなら、それは弁護士への相談を真剣に考えるべきサインです。

  • サイト運営者に削除依頼を無視された
    こちらが正当な理由を添えて丁寧に削除を依頼したのに、サイト運営者から梨の礫だったり、まともな理由もなく拒否されたりするケースです。こうなると、任意での解決はほぼ見込めません。
  • 本気で投稿者を突き止めたい
    匿名の陰に隠れた悪質な書き込みに対し、きちんと損害賠償を求めたい。そう思うなら、投稿者を特定するための「発信者情報開示請求」という法的手続きが不可欠です。この手続きは複雑で、弁護士のサポートが必須となります。
  • 売上減少など、実害への賠償請求を考えている
    根も葉もない噂のせいで売上が落ちたなど、具体的な損害が発生し、その賠償を求めたい場合です。損害額の計算や、損害と投稿の因果関係を証明するには、法律の専門知識が欠かせません。
  • 刑事告訴も視野に入れている
    書き込みの内容が悪質で、名誉毀損罪や信用毀損罪といった犯罪に当たる可能性がある場合、警察に被害を訴える「告訴」という選択肢も出てきます。告訴状の作成や警察とのやり取りには、弁護士の協力が心強い味方になります。

専門家が介入する最大のメリットは、法的な手続きを正確かつスピーディーに進められることです。感情的になりがちな相手との交渉も冷静かつ有利に進められる可能性が高まります。

気になる専門家への依頼費用

専門家に頼むうえで、一番のネックはやはり費用面でしょう。依頼内容によって料金体系は大きく変わります。大まかな目安を知っておくだけでも、いざという時の判断がしやすくなります。

弁護士に依頼する場合の費用内訳

弁護士費用は、大きく分けて「相談料」「着手金」「成功報酬」で構成されるのが一般的です。

費用の種類 内容 費用の目安
相談料 法律相談にかかる費用。初回は無料という事務所も多い。 30分 5,000円~10,000円
着手金 実際に依頼が決まった時点で支払う費用。結果に関わらず返金はされない。 10万円~30万円程度
成功報酬 依頼が成功した場合に支払う費用。削除の成功や獲得した賠償金の額に応じて決まる。 獲得額の10%~20%程度

例えば、投稿の削除(仮処分)と投稿者の特定(開示請求)をセットで依頼した場合、着手金だけでも50万円以上になることが多く、これに成功報酬が加わります。

風評被害対策会社に依頼する場合

一方、逆SEOやネット上の監視(モニタリング)を専門とする対策会社は、月額制のサービスが主流です。

  • 監視・モニタリング:月額数万円~
  • 逆SEO対策:月額10万円~

こちらは、法的な手段というよりは、継続的な予防やブランドイメージの回復を目的とする場合に適しています。ただし、法的な削除請求や損害賠償請求は弁護士にしかできない業務です。

風評被害対策、みんなが気になる疑問にお答えします

風評被害の対策に乗り出すと、「これってどうなの?」「この場合は?」と、次から次へと疑問が湧いてくるものです。ここでは、多くの方が実際に抱える疑問について、専門家の視点からQ&A形式でズバリお答えしていきます。

Q1. 海外サーバーにある書き込みは消せますか?

A. 不可能ではありませんが、国内サーバーより難易度は上がります。

一番の壁は、日本の法律が直接及ばないことです。そのため、そのサイトがある国の法律に沿って手続きを進める必要があります。

ただ、海外のプラットフォームでも、日本に支社があったり、日本語でサービスを展開していたりする場合は、日本の裁判所の命令(仮処分など)に応じてくれるケースが近年増えています。諦める前に、まずはネット問題に強い弁護士に「このケースで対応可能か」と見立てを相談するのが賢明です。

Q2. 警察に相談する意味はありますか?

A. 明らかに犯罪といえる悪質な書き込みであれば、有効な手段です。

名誉毀損罪や脅迫罪といった犯罪に該当する場合、警察に被害届や告訴状を提出することで、捜査に乗り出してくれる可能性があります。これは、損害賠償などを求める民事の手続きとは別に、相手に刑事罰を求めるためのアプローチです。

ただし、警察には「民事不介入」の原則があります。単なる悪口や個人的な不満といったレベルでは、動いてくれないことがほとんどです。「この書き込みが、なぜ犯罪に当たるのか」を客観的な証拠と共に説明できるよう、準備してから相談に臨むことが大切です。

Q3. 対策には、どれくらい時間がかかりますか?

A. どの手段をとるかによって、かかる時間が全く変わってきます。

  • サイト運営者への任意の削除依頼:数日〜1週間程度で削除されることもあります。
  • 裁判所への仮処分申立て:申立てから結果が出るまで、1〜3ヶ月が目安です。
  • 発信者情報開示請求:投稿者を特定するには、複数の法的手続きを踏むため、半年から1年ほどかかることも珍しくありません。

Q4. なんとか費用を抑えて対策する方法はありますか?

A. 「自分でできることは、まず自分でやってみる」のが鉄則です。

具体的には、証拠の保全(スクリーンショットとURLの保存)を徹底し、サイトの運営者に直接、削除を依頼してみることです。この「任意での削除依頼」で解決できれば、弁護士費用をかけずに済みます。

それでも解決しない場合は専門家の出番ですが、その際も費用体系をしっかり比較検討することが重要です。まずはオンラインで短時間から相談できるサービスを活用し、複数の専門家から話を聞いて、一番納得できる人に正式に依頼する、というのも賢い進め方です。


風評被害への対応は、法律知識だけでなく、広報やITの視点も必要な総力戦です。一人で、一社だけで抱え込まず、まずは専門家のセカンドオピニオンに耳を傾けてみませんか?

実際に専門家に相談するには

風評被害への対応は、法律知識、広報戦略、デジタルマーケティングなど、多角的な専門性が求められる総力戦です。初動対応を誤れば被害が拡大し、適切な法的手続きを踏まなければ権利を守ることはできません。

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複数の専門家に相談し、自社の状況に最も適した対策を見つけることができます。まずは、30分という短い時間から、プロの視点で現状を整理してもらい、今後の戦略を立てるところから始めてみませんか?

本記事は2025年11月24日時点の情報に基づいて作成されています。税制や法律は改正される可能性があるため、実際の判断にあたっては最新の情報を確認するか、税理士などの専門家にご相談ください。本記事の内容によって生じた損害について、当方は一切の責任を負いかねます。