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2025-12-25 車両売却の仕訳を解説!具体例でわかる勘定科目と税務処理

作成日:2025年12月25日

赤い車、開いた帳簿、万年筆が描かれ、金銭管理や資産運用を示すイラスト。

会社の車を売却する際の経理処理は、一見複雑に思えるかもしれません。しかし、会計処理の基本的な流れと、税務上のルールを正しく理解すれば、担当者自身で適切に対応することが可能です。

この記事では、車両売却時の仕訳について、帳簿価額の計算から具体的な記帳方法、さらには個人事業主と法人の税務上の違いまで、実務ですぐに役立つ知識をわかりやすく解説します。

車両売却の仕訳:3つの基本ステップ

事業用の車両を売却した際の会計処理は、単に売却代金の入金を記録するだけでは完了しません。会社の資産台帳からその車両を正式に抹消するまでの一連の手続きが必要です。

このプロセスを理解するために、まずは全体の流れを把握しましょう。

具体的な仕訳作業に入る前に、この全体像を頭に入れておくと、「今、何のためにこの計算をしているのか」を見失うことなく、ミスを大幅に減らすことができます。

車両売却仕訳の基本ステップ早見表

車両売却の経理処理は、大きく3つのステップに分かれます。各ステップで行うべきことと、注意点をまとめました。

ステップ 実施内容 重要ポイント
1. 帳簿価額の算出 売却する車両の現在の会計上の価値を計算します。 「取得価額」と「減価償却累計額」の数値を正確に把握します。期中に売却する場合は、当期分の減価償却費も忘れずに計上する必要があります。
2. 売却損益の確定 帳簿価額と実際の売却価格を比較し、利益または損失を計算します。 この損益額は、会社の利益に直接影響します。売却益か売却損かを明確にしましょう。
3. 仕訳の記帳 計算結果を会計帳簿に正しく記録します。 車両(資産)と減価償却累計額を消去し、売却代金と損益を計上します。貸借のバランスが一致するか必ず確認してください。

この3つのステップを順番に進めることで、迷うことなく処理を完了できます。では、それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。

STEP1:車両の「現在の価値」を計算する(帳簿価額の算出)

最初に行うべきは、売却する車の「会計上の現在の価値」、すなわち帳簿価額を確定させることです。この帳簿価額が損益計算の基礎となるため、正確な計算が求められます。

計算式は非常にシンプルです。

帳簿価額 = 取得価額 - 減価償却累計額
  • 取得価額:車両の購入時にかかった費用(本体価格、納車費用など)の合計額です。
  • 減価償却累計額:購入時から売却直前までに費用として計上した減価償却費の合計額です。

固定資産台帳や過去の決算書でこれらの数値を確認できます。年度の途中で売却する際は、期首から売却日までの減価償却費を月割りで計算し、前期末までの累計額に加算することを忘れないようにしましょう。

STEP2:売却による損益を確定する

帳簿価額が算出できたら、次に実際の売却価格と比較して、利益が出たか(固定資産売却益)、損失が出たか(固定資産売却損)を確定させます。

  • 売却価格 > 帳簿価額固定資産売却益
  • 売却価格 < 帳簿価額固定資産売却損

例えば、帳簿価額が80万円の車が100万円で売れた場合、差額の20万円が売却益となります。逆に50万円でしか売れなかった場合は、30万円の売却損となります。この金額は、その期の会社の利益に直接影響します。

STEP3:すべてを帳簿に記録する(仕訳の記帳)

最後に、ここまでの計算結果を仕訳として帳簿に記録します。この仕訳により、以下の3つの事実が同時に記録されます。

  • 会社の資産「車両運搬具」が減少したこと
  • それに紐づく「減価償却累計額」が消滅したこと
  • 売却代金が入り、「売却益」または「売却損」が発生したこと

これらのステップを確実に実行することで、車両売却の一連の会計処理は完了します。

もし、自社の経理方法や減価償却の計算に不安がある場合は、無理せず税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

【ケース1】売却益が出た場合の具体的な仕訳方法

事業用車両を売却した際、売却価格が帳簿価額を上回ることがあります。これは中古車市場で人気のある車種や、メンテナンス状態が良い車両の場合に見られます。会計上、この差額は「固定資産売却益」として、会社の利益として計上する必要があります。

ここでは、具体的な数値例を用いて、売却益が出た場合の仕訳の流れを解説します。

具体例で理解する売却益の仕訳プロセス

以下のモデルケースを基に、仕訳を解説します。消費税の処理は、多くの企業で採用されている税抜経理方式を前提とします。

【モデルケース】

  • 取得価額: 3,000,000円
  • 減価償却累計額: 2,200,000円
  • 帳簿価額: 800,000円(3,000,000円 - 2,200,000円)
  • 売却価格: 1,100,000円(うち消費税10% 100,000円)
  • 売却代金: 普通預金に振り込まれた

このケースでは、税抜きの売却価格1,000,000円が帳簿価額800,000円を200,000円上回っており、この差額が「固定資産売却益」となります。

この取引を会計帳簿に記録するには、複数の勘定科目を一つの仕訳にまとめる「複合仕訳」を用います。重要なのは、借方(左側)と貸方(右側)の合計金額を必ず一致させることです。

仕訳の組み立て方と考え方

複合仕訳が苦手な方は、取引を個々の要素に分解して考えると理解しやすくなります。

  1. 車両と減価償却累計額を帳簿から消去する
    • 資産である「車両運搬具」がなくなったため、貸方(右側)に取得価額を記入して資産を減らします。
    • 同時に、その車両に紐づく「減価償却累計額」も消去するため、借方(左側)に記入します。
  2. 資金の動きを記録する
    • 売却代金が普通預金に入金されたため、資産の増加として借方(左側)に「普通預金」を記入します。
    • 売却代金に含まれる消費税は「仮受消費税等」として、貸方(右側)に分けて記録します。
  3. 差額を利益として計上する
    • ここまでの入力で生じた借方と貸方の差額が、今回の取引で生まれた利益です。これを貸方(右側)に「固定資産売却益」として記入し、仕訳を完成させます。
車両売却の仕訳は、資産の減少、現金の増加、利益の発生といった複数の要素を一枚の伝票で表現します。各勘定科目の意味を理解しながら組み立てることが、ミスを防ぐための鍵です。

完成した仕訳例

上記の考え方に基づき、モデルケースの仕訳を作成すると以下のようになります。

勘定科目(借方) 金額(円) 勘定科目(貸方) 金額(円)
普通預金 1,100,000 車両運搬具 3,000,000
減価償却累計額 2,200,000 仮受消費税等 100,000
固定資産売却益 200,000
借方合計 3,300,000 貸方合計 3,300,000

この仕訳により、帳簿から車両(取得価額300万円)と減価償却累計額(220万円)が消去され、代わりに現金(110万円)が増加し、利益(20万円)と預かった消費税(10万円)が正しく記録されました。

売却益が出やすい車両の傾向とは?

どのような車両で売却益が出やすいのでしょうか。市場動向には一定の傾向が見られます。

ある調査によると、売却される車両の63.3%が15年以内、55.7%が走行距離7万km未満であると報告されています。こうした比較的新しく状態の良い車両は、会計上の減価償却が進んで帳簿価額が低くなっている一方で、中古車市場では高い価値を維持しているため、売却益が発生しやすくなります。

特に、海外で需要の高いSUVなどは、国内の中古車相場が下落傾向にあっても高値を維持することがあります。このような市場価値と帳簿価額のギャップが、売却益を生む大きな要因です。

売却益の仕訳は、会社の利益に直接関わる重要な会計処理です。特に消費税の扱いは間違いやすいポイントですので、不安な場合は税理士などの専門家に相談するのが賢明です。

【ケース2】売却損が出た場合の具体的な仕訳方法

会社で長年使用した車両や、市場で人気のない車種を売却した場合、帳簿価額よりも低い価格でしか売れないことも少なくありません。

この場合、その差額は「固定資産売却損」という勘定科目を用いて、会社の損失として処理します。基本的な考え方は売却益が出た時と同様で、帳簿から車両本体と減価償却累計額を消去する点は同じです。

ここからは、具体的な数値例を用いて、固定資産売却損が発生した場合の仕訳の流れを解説します。

具体例で学ぶ売却損の仕訳プロセス

以下のケースで考えてみましょう。消費税の経理は税抜経理方式を前提とします。

【モデルケース】

  • 取得価額: 3,000,000円
  • 減価償却累計額: 2,200,000円
  • 帳簿価額: 800,000円(3,000,000円 - 2,200,000円)
  • 売却価格: 550,000円(うち消費税10% 50,000円)
  • 売却代金: 普通預金に振り込まれた

このケースでは、税抜きの売却価格500,000円が帳簿価額800,000円を300,000円下回っています。この差額が、今回計上すべき「固定資産売却損」です。この損失を正しく計上することは、法人税の課税所得を減らす効果があるため、経理上非常に重要です。

仕訳の組み立て方と考え方

売却損の仕訳も、取引を個々の要素に分解することでシンプルに整理できます。

  1. 車と減価償却累計額を帳簿から消去する
    • 資産である「車両運搬具」をなくすため、貸方(右側)に取得価額を記入します。
    • それと同時に、借方(左側)に「減価償却累計額」を記入して消去します。
  2. 入金を記録する
    • 普通預金に入金された全額を、借方(左側)の「普通預金」に記入します。
    • 売却代金に含まれる消費税は、貸方(右側)で「仮受消費税等」として分けておきます。
  3. 差額を損失として計上する
    • ここまでの入力で生じた借方と貸方の差額が、今回の取引で発生した損失です。借方(左側)に「固定資産売却損」としてこの差額を記入すれば、左右のバランスが取れて仕訳が完成します。
固定資産売却損は「費用(損失)」の勘定科目です。簿記のルールでは、費用の発生は必ず借方(左側)に記録します。これを覚えておくと、仕訳作成時の混乱を減らすことができます。

完成した仕訳例

上記の考え方に沿ってモデルケースの仕訳を作成すると、以下のようになります。

勘定科目(借方) 金額(円) 勘定科目(貸方) 金額(円)
普通預金 550,000 車両運搬具 3,000,000
減価償却累計額 2,200,000 仮受消費税等 50,000
固定資産売却損 300,000
借方合計 3,050,000 貸方合計 3,050,000

この仕訳により、車両(取得価額300万円)と減価償却累計額(220万円)が帳簿から消去され、代わりに現金(55万円)が増加し、損失(30万円)と預かった消費税(5万円)が記録されました。

消費税の扱いに注意

事業用車両の売却は、会計上損失が出たとしても、消費税の課税対象となります。今回の例でも、売却代金550,000円のうち50,000円は、あくまで預かった消費税(仮受消費税等)として処理します。この預かった消費税は、決算時に自社が支払った消費税と精算し、差額を国に納付します。

車両売却、特に損失が出た場合の処理は最終的な納税額に影響する重要な作業です。勘定科目や消費税の扱いに少しでも不安を感じたら、税理士などの専門家に相談するのが最も確実です。

個人事業主と法人で異なる税務上の扱い

車両売却時の仕訳自体は、個人事業主と法人で大きな違いはありません。しかし、その売却益や売却損が最終的な税金計算にどう影響するかという点で、両者には明確な違いがあります。

この違いを理解していないと、利用可能な控除を見逃したり、納税額を誤ったりする可能性があります。ここでは、それぞれの立場で押さえておくべき税務上のポイントを解説します。

個人事業主:売却益は「譲渡所得」として申告

個人事業主が事業用車両を売却して利益が出た場合、その利益は事業所得ではなく「譲渡所得」として扱われます。これは、土地や建物、株式などを売却した際と同じ所得区分です。

この区分が重要なのは、譲渡所得には最高50万円の特別控除という有利な制度があるためです。

  • 譲渡所得の計算式
    譲渡価額(売却価格)-(取得費 + 譲渡費用)- 特別控除(最大50万円) = 課税譲渡所得

この特別控除により、車両の売却益が50万円以下であれば、実質的に所得税はかかりません。例えば、売却益が40万円の場合、特別控除を適用すれば課税所得は0円になります。

注意点として、この50万円の控除枠は、その年に発生した他の譲渡所得(例:ゴルフ会員権の売却益など)と合算した上での上限額です。

逆に売却損が出た場合はどうでしょうか。事業用資産の損失ですが、原則として他の所得との損益通算はできません。ただし、同一年内に他の譲渡所得(総合課税)があれば、その利益と相殺することは可能です。

法人:売却損益は「益金」または「損金」として処理

法人の場合、会計処理はよりシンプルです。車両売却による利益や損失は、他の事業活動から生じた収益や費用と合算され、会社全体の所得として計算されます。

  • 売却益が出た場合:「固定資産売却益」として営業外収益となり、法人税の課税対象である「益金」に算入されます。
  • 売却損が出た場合:「固定資産売却損」として営業外費用となり、課税所得を減らす効果のある「損金」として扱われます。

個人事業主のような特別な所得区分や控除はなく、売却損益がそのまま課税所得に直接影響します。

個人事業主と法人の違いまとめ

項目 個人事業主 法人
所得区分 譲渡所得(総合課税) 益金または損金(法人所得の一部)
売却益の扱い 最高50万円の特別控除あり 特別控除なし。全額が益金となる
売却損の扱い 原則、他の所得と損益通算できない 全額が損金となり、他の利益と相殺できる

このように、事業形態によって税務上のルールが大きく異なるため、確定申告の際には注意が必要です。特に個人事業主は、譲渡所得の申告漏れや特別控除の適用忘れがないようにしましょう。

判断に迷う場合は、税理士などの専門家に相談するのが最も確実です。

実務で頻出する特殊な車両売却の仕訳パターン

車両の売却は、単純な現金取引で終わらないケースも多々あります。「下取り」で新しい車に乗り換えたり、売却代金の入金が遅れたりするなど、実務では様々な状況が発生します。

ここでは、経理担当者が判断に迷いがちな特殊ケースを取り上げ、取引をどのように分解し、仕訳すればよいかを具体的に解説します。

ケース1:車を下取りに出した場合の仕訳

下取りは、古い車の売却と新しい車の購入が同時に行われる取引です。ポイントは、1つの取引を「資産の売却」と「資産の購入」という2つのイベントに分解して考えることです。

【モデルケース】

  • 売却する車: 帳簿価額80万円(取得価額300万円、減価償却累計額220万円)
  • 下取り価格: 100万円
  • 購入する新車: 400万円
  • 支払い: 差額の300万円を普通預金から振り込んだ

この取引を分解すると、「帳簿価額80万円の車が100万円で売れ、20万円の利益が出た(売却)」という側面と、「400万円の新車を購入し、代金の一部100万円を下取り額で相殺し、残りを支払った(購入)」という側面が見えてきます。この2つを1本の仕訳にまとめます。

勘定科目(借方) 金額(円) 勘定科目(貸方) 金額(円)
車両運搬具(新) 4,000,000 車両運搬具(旧) 3,000,000
減価償却累計額 2,200,000 普通預金 3,000,000
固定資産売却益 200,000
借方合計 6,200,000 貸方合計 6,200,000

この仕訳により、旧車両と減価償却累計額の消去、新車両の資産計上、差額の支払い、売却益の計上が一度に記録できます。

ケース2:売却代金が後日入金される場合(未収入金)

車両を引き渡しても、代金の入金が後日になるケースは頻繁にあります。この場合、売却時点では現金が入ってきていないため、「普通預金」の代わりに「未収入金」という勘定科目を使用します。

【モデルケース】

  • 帳簿価額80万円の車両を100万円(税抜)で売却。
  • 代金110万円(税込)は翌月末に振り込まれる予定。

1. 売却日の仕訳

売却した事実と、後日代金を受け取る権利(未収入金)が発生したことを記録します。

勘定科目(借方) 金額(円) 勘定科目(貸方) 金額(円)
未収入金 1,100,000 車両運搬具 3,000,000
減価償却累計額 2,200,000 仮受消費税等 100,000
固定資産売却益 200,000
借方合計 3,300,000 貸方合計 3,300,000

2. 入金日の仕訳

後日、代金が振り込まれたら、「未収入金」を消去し、「普通預金」が増加したことを記録します。

勘定科目(借方) 金額(円) 勘定科目(貸方) 金額(円)
普通預金 1,100,000 未収入金 1,100,000

このように2段階で処理することで、取引の流れを正確に帳簿に残せます。

ケース3:リサイクル預託金の処理

車両購入時に支払ったリサイクル料金は、会計上「預託金」という資産勘定で処理されています。売却時にはこの預託金が返還されるため、資産を減少させる処理が必要です。

重要ポイント!
車両売却時に受け取るリサイクル料金は、消費税法上「金銭債権の譲渡」とみなされ、非課税売上となります。車両本体の売却代金(課税売上)とは扱いが異なるため、明確に区別して処理しないと消費税の納税額に影響します。

例えば、車両本体の代金とは別に、リサイクル預託金15,000円を受け取った場合、売却時の仕訳に以下を追加します。

  • 借方:「現金」または「普通預金」15,000円
  • 貸方:資産計上していた「預託金」15,000円

ケース4:廃車(スクラップ)にする場合の仕訳

価値がつかず廃車処分にする場合は、売却損益ではなく「固定資産除却損」という勘定科目を使用します。これは、資産を帳簿から除いたことによる損失を意味します。

【モデルケース】

  • 帳簿価額80万円の車両を廃車にした。
  • スクラップ業者に処分費用として5万円を現金で支払った。

この場合の仕訳は以下のようになります。

勘定科目(借方) 金額(円) 勘定科目(貸方) 金額(円)
減価償却累計額 2,200,000 車両運搬具 3,000,000
固定資産除却損 850,000 現金 50,000
借方合計 3,050,000 貸方合計 3,050,000

固定資産除却損の金額は、車両の帳簿価額80万円と処分費用5万円の合計85万円となります。

特殊ケースの仕訳ポイントまとめ

ケース 主な勘定科目 処理のポイント
下取り 車両運搬具(新旧)、固定資産売却損益 売却と購入の2つの取引が合体したものと見なす。通常は1本の仕訳にまとめる。
代金後日払い 未収入金、普通預金 売却時に「未収入金」を計上し、入金時に「普通預金」に振り替える2段階処理を行う。
リサイクル預託金 預託金 資産として計上していた「預託金」を減らす処理。消費税は非課税である点に注意。
廃車(スクラップ) 固定資産除却損 売却損益ではなく「除却損」で処理。処分費用も除却損に含める。

一見複雑に見える取引も、個々の要素に分解して考えれば、適切な勘定科目が見えてきます。それでも判断に迷う場合は、自己判断せず税理士などの専門家に相談するのが最も確実です。

仕訳や税務処理で迷ったら専門家への相談が確実

この記事では、車両売却に関する様々な仕訳パターンを解説しました。しかし、実際のビジネスシーンでは、予期せぬイレギュラーなケースに遭遇することもあります。

「この費用はどの勘定科目で処理すべきか?」「消費税の扱いはこれで正しいのか?」といった疑問が生じた際、自己判断で処理を進めることにはリスクが伴います。

なぜ専門家への相談が重要なのか?

税理士などの専門家は、常に最新の税法や会計基準を把握しており、企業の個別の状況に応じた最適なアドバイスを提供できます。

会計処理や申告の誤りは、後日の税務調査で指摘され、追徴課税や延滞税といったペナルティにつながる可能性があります。専門家への相談は、こうした将来のリスクを未然に防ぐための重要な投資と考えることができます。

専門家探しの新しい選択肢

「税理士事務所に直接連絡するのは敷居が高い」と感じる方もいるかもしれません。そのような場合には、オンラインサービスが有効な選択肢となります。

実績豊富な税理士や中小企業診断士といった専門家をオンラインで簡単に見つけることができます。30分単位での相談も可能なため、「この仕訳だけ確認したい」といったピンポイントの疑問を迅速に解消するのに役立ちます。

複雑な車両売却の仕訳で悩む前に、プロフェッショナルの知見を活用してみてはいかがでしょうか。正確な会計処理は、企業の健全な経営基盤を守るための第一歩です。

車両売却の仕訳に関するよくある質問(FAQ)

車両売却の実務では、判断に迷うポイントがいくつかあります。ここでは、経理担当者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

車両売却時の消費税の扱いは?

事業用車両の売却代金には、原則として消費税が課されます。ただし、企業の経理方式によって仕訳方法が異なります。

  • 税抜経理方式の場合
    売却代金を本体価格と消費税額に分け、消費税額を「仮受消費税等」として処理します。多くの法人がこの方式を採用しています。
  • 税込経理方式の場合
    消費税額を含めた総額で売却損益を計算します。

自社がどちらの方式を採用しているかを確認することが、正しい仕訳の第一歩です。迷った場合は専門家への相談をお勧めします。

ポイント
個人事業主であっても、課税事業者であれば事業用車両の売却は課税売上となります。免税事業者の場合は、消費税の処理は不要です。

プライベートと兼用していた車両の仕訳は?

個人事業主の場合、事業とプライベートで兼用している車両を売却するケースがあります。このような家事按分を行っている資産の売却は、計算が少し複雑になります。

ポイントは、売却代金、取得価額、減価償却累計額のすべてを、家事按分で定めた「事業用割合」と「私用割合」に分けて計算することです。

  • 事業用部分の売却損益は、事業所得または譲渡所得として申告します。
  • 私用部分の売却損益は、生活用動産の譲渡とみなされ、原則として課税対象外です。

按分計算はミスが発生しやすいため、確定申告の際には税理士に確認してもらうと安心です。

会計ソフトでの入力方法は?

近年の会計ソフトには、固定資産の売却処理を効率化する機能が搭載されています。

多くのソフトには「固定資産台帳」や「固定資産の売却・除却」といった専用メニューがあります。そこから該当の車両を選択し、売却日や売却金額などを画面の指示に従って入力するだけで、複雑な複合仕訳が自動で作成されます。

手動で仕訳を入力するよりもミスが大幅に減少するため、会計ソフトの機能を積極的に活用することをお勧めします。


車両売却の仕訳は、日常的な業務ではないため、いざという時に不安を感じることもあるでしょう。そんな時、すぐに相談できる専門家がいれば心強いはずです。

経験豊富な税理士や公認会計士に、30分単位で気軽にオンライン相談が可能なサービスもあります。「このケースの勘定科目は?」「消費税の扱いは?」といった具体的な疑問も、専門家のアドバイスで迅速に解決できます。複雑な会計処理で時間を浪費する前に、ぜひ一度活用をご検討ください。

本記事は2025年12月25日時点の情報に基づいて作成されています。税制や法律は改正される可能性があるため、実際の判断にあたっては最新の情報を確認するか、税理士などの専門家にご相談ください。本記事の内容によって生じた損害について、当方は一切の責任を負いかねます。